top of page

​白 銀 の 戦 慄

シリーズライン.gif

[銀魂]おには外、福はうち

  • 執筆者の写真: siversou
    siversou
  • 2月1日
  • 読了時間: 2分

更新日:2月9日

「あはははは、おにはーそと!」

「おにはーそと! ふくはーうち!!」

「ふくはーうちっ!」

「うわー、痛い、ここはにげろー」


 子供たちの元気な声が響き渡る。

 寺子屋かどこかで、年に一度の行事として悪しきもの全てを「鬼」の所為とし、外へ追い出して、その代わりに良きこと「福」が招かれるようにと願って行われているのだろう。

 楽しそうに豆を撒く子供たちの声と、「鬼」に扮した大人の声が耳に届く。


 鬼は外。

 福は内。

 節分で定番なこの言葉。

 深い意味なんてないし、日本にはよく物の例えを定番化させただけの言葉遊び。

 それを耳にし、銀時は声の聞こえる方に目をやった。


 鬼の面を被った大人が、子供たちに追い立てられて寺子屋の門を出ていく姿。

 そして、お面を外していそいそと寺子屋の中に戻って、子供たちと笑顔で何事かを話し合い、あちこちに散らばった豆をみんなで拾いなおす。

 どこにでもある、ありふれた光景だ。


「……うちも、節分の豆買って帰るか」


 家でぐーたらしているのか、知らない間に交流の輪を広げに遊びにへと出ているのか。

 どちらかも知らないけれど、きっと、少女と一匹は、豆を買って帰ると喜んで食べるだろう。

 それが分かるだけに、銀時は面倒くさそうに己の懐具合を確かめ、溜息を吐いた。


「歳の数だけ食うのが伝統だって言って聞いてくれりゃいいんだがなぁ」


 脳裏に思い浮かべた一人と一匹は、銀時の想像の中ではぶーぶー、わんわんと抗議の声を上げて腹に収められる豆の増量をせがんでくる。

 その想像に対して知らず知らずと頬が緩んでしまうのを感じ、銀時は帰りに寄れる近くの店へと足を向けた。

最新記事

すべて表示
[NARUTO]旧第七班逆行人生5-4

TEXT『琉叶長編』にて連載中 【旧第七班は逆行人生】のつづきです。  残念がるタンボと悔しがるダンチを煽るように、ニコニコ笑顔でカワラは抹茶を啜る。  それを聞いて更に落ち込む二人を、カワラは楽しそうに見た。  カカシはカカシで、自身の顔を真正面からこうやって褒められることが少なかった為、少し気恥ずかしい気持ちに襲われる。 「……ドーモ」 「ふふっ、そういうところは普通の子供とそう変わりませんね

 
 
 
[NARUTO]旧第七班逆行人生5-3

TEXT『琉叶長編』にて連載中 【旧第七班は逆行人生】のつづきです。 「……ダンチごめん。今日はアンタの意趣返しもある程度は許容するわ」 「やったぜ!」 「そんな、タンボさん……」  口元にお抹茶を運びかけていたカワラは、珍しいタンボの寝返りに悲しそうな表情をして見せる。  だが、タンボもダンチも、そんなカワラの表情も半分は演技であると理解しているため、冷めた目を向けた。 「……カワラ先生、ご馳走

 
 
 
[NARUTO]旧第七班逆行人生5-2

TEXT『琉叶長編』にて連載中 【旧第七班は逆行人生】のつづきです。  件の演習試験では、途中までは殆どノーミスで突破できていた。  それが、半分を超えたあたりで殺傷力の高くなったトラップが増えてきて、最後の方に至っては、起爆札の規模や範囲が増しているどころではなく、起爆札を察知して避けた先にクナイがとんでくるように仕掛けが施されており、そのクナイを躱す為に跳べば丸太が頭上を通り過ぎる配置に仕掛け

 
 
 

コメント


bottom of page