【銀魂】万事屋よ永遠なれの桂
- siversou

- 4 日前
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あのヅラが、万事屋よ永遠なれ時空で高杉みたいな衣装を着用していた理由について、らしくないなと思ったから書いてみたSS。
やっぱり自分は、万事屋よ永遠なれが好きなんだなって、これ書いててすらすら文字を紡げたので再認識するなどしましたよね。
逢魔が時。
光と闇が交わり、闇が世界を侵食しようとしているように映る、そんな不穏な一時。
男は燻(くゆ)る煙管からの色を追って空を見上げ、自嘲気味に口角を上げた。
「……なんて、俺らしくもない発想だな」
男は時折、好んでいるわけではない煙管を口にし、思いに耽ることがあった。
それは、今姿なき友を思ってか。
それは、姿なき友を思い、姿を晦ませた友を思ってか。
どちらも男にとっては大切な友であった。
共に戦場を駆け、かつての思い出を共有している掛け替えのない存在であった。
であるにも関わらず、片鱗はあったというのに男はそれに気づくことができず。
結果、見見(みすみす)今の現状を招いてしまった。
過去を悔やんで立ち止まっているのは男の性分に合わないが、だからこそ、過去を繋ぎ留めておきたくて、男──桂小太郎は今、かつての友を彷彿とさせる衣装を身に纏っている。
もう一人の友に関して言えば、自分よりもよっぽど繋ぎ留めておきたいと考えているであろう子供たちにそれを譲ったけれど。
だからこそ、子供たちにはない思い出だけを、桂は時折懐かしんでいた。
……いや、悔やんでいた。
あの時、柄にもなく過去を懐かしむような、思わせぶりな言動をしてきた友のことを思って。
前ばかりを見据えすぎて、過去を振り返らずに現在(いま)と未来(さき)しか見ていなかった為に、そのどちらもを失ってしまった。
これは自戒であり、桂にとっての決意でもあった。
闇に侵食されていく世界をその目に強く焼き付け、桂は過去を振り返っては誓う。
もう二度と、何一つ取りこぼさないために。
現在(いま)を強く目に焼き付け、一瞬の光でさえ、見落としてしまわないようにと。
転換期の訪れは、すぐそこまできていた。
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