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白 銀 の 戦 慄
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[銀魂]握り飯の攻防
自然に書き始められる文章が、どうしても屍を喰らう鬼時代の銀時様になってしまうのは、やはり私の癖がここであるという証左か。 風薫る新緑の五月。 山並みは自然に溢れ、目に美しい風景が広がる。 しかし、ひとたび自然から離れた場所へ出れば、そこには寂れた大地が広がっていた。 緑も見えない茶色の大地に、覆いつくすように広がる多数の屍の山。 そこに、子はいた。 腐る前の真新しい屍の身包みを漁り、一つの屍からお目当ての物を見つけた子供は、顔色を変えることなくそれに鼻を近づける。 鼻を突くような饐(す)えた臭いはない。 臭気がないことを確認し、食べれることを確かめた子は屍を座る場所にして緑の葉に包(くる)まれた握り飯に食らいついた。 むぐむぐと柔らかな幼い頬を膨らませ、数日ぶりの戦果を堪能していた子は、空を舞っていた黒が、徐々に近づいてくることに気付くのが遅れた。 気づいた時には、すぐ目の前に飯敵の鋭い趾が迫っていた。 銀の髪が宙に軌跡を引く。 子は瞬間的に身を仰け反らせて襲撃を回避したものの、敵──カラスもカラスで、狙いの握り飯に趾をか

siversou
3 日前読了時間: 2分
[銀魂]囲った太陽
新銀魂-吉原大炎上-が終わってしまう月ということで、今月は吉原月間とし、吉原関連のSSを中心に投稿させていただきました。 きちんとした短編として書き切る余裕と体力がない我が身を呪いながらも、今月のSSはこちらで最後となります。 (毎度のことながら) タダの生意気な小童。 初めはそう思っていた。 しかしその目、有り様はあの憎き太陽をどこか彷彿とさせた。 似ている。血はつながっていないハズなのに、日輪(アレ)と。 止めろ、その目を。 気に食わん。気に食わん目だ。 太陽は引きずりおろさねばならん。 手に届く太陽── 日輪を、この手に。 地に引きずり下ろし、ワシの手の届く範囲に閉じ込めるために。 ある日、この吉原で遊女が子を産んだという報が届いた。 その行く末は死でしかないのは周知の事実。 だと言うのに、複数人もの遊女たちが身籠った遊女を隠し立てし、赤子を取り上げたというのだ。 そこには、あの日輪も名を連ねていた。 この吉原でそうすることの意味が分からぬ女ではない。 その上でそれを成したということは、奴にとってその赤子は、まさに希望に等しいということなの

siversou
4月27日読了時間: 2分
[銀魂]百華の一人
最後足止めをして死んだ百花モブ。 「晴太殿!!」と言ったモブ百華さんに思いを馳せて書き殴ったSS。 吉原でもあの鳳仙様に幼き頃から何かと縁があったらしい日輪様が、ついにこの吉原を逃げ出したらしい。 なんでも、同じ遊郭に住まう遊女が、子供を孕み、あまつさえ同じ楼閣の遊女総出となって子供を抱き上げたのだとか。 そんな子供を、あの鳳仙様にでさえ御大層にも慈悲の言葉をかけようとし、何度も折檻されるという経験をしているらしい日輪様が、こんな光もなにもない常世の鳥籠に置いておくわけもない。 だからといって、よりによってここから地上へと子供のためだけに出ていくなんて。 日輪様……貴方にとって、その子供はそれほどの存在なのか。 ***** 姉さまが天人に殺された。 あの子供を外に逃がすための道を教えたのが、姉さまだったらしい。 いや、他にも多くの遊女たちがあらゆる伝、手段を使って、あの子供を逃がしたという。 処断したのは百華でも鳳仙様でもなかったと聞かされたが、そんなことどうだっていい。 日輪様は足を奪われた。 姉さまは命を奪われた。...

siversou
4月14日読了時間: 4分
[銀魂]鳳仙
鳳仙は月詠が遊女たちを匿い、生かしていたのを知っていた上で黙認していた可能性が高いと考えている。それについて何か書きたい、と思って書いたのが今回のSSです。 盃を傾けながら聞いた報告の中に、今日もアレの性分が故に起こった問題があった。 「飽きぬな……」 日輪の禿(かむろ)から、ここ吉原の番人にまで上り詰めた、剛の者──月詠。 吉原を守る自警団として自ら百華の設立を願い出、当時と変わらず吉原の為、その身を投じている存在。 元が脆弱な地球人生まれながら、努力などという無駄とも思える研鑽を積み、気付けばこの夜王、鳳仙も認める程度には力をつけていたのが月詠だ。 本来ならば守られ、それが叶わなければ敵に蹂躙されるだけの女という性別のクセして、日輪と同じく決して折れない、忌々しい程に強い目を持った存在に、鳳仙は面白くないものを感じたのを覚えている。 既に空いた膳と盃を見下ろし、下げるように人を呼んだあと、鳳仙は提灯の明かりも乏しい座敷の奥から吉原を一望できる縁側で吉原を見下ろした。 鳳仙たち夜兎族は宇宙最強の戦闘民族とも呼び声高く、数多くの敵も

siversou
4月4日読了時間: 3分
[銀魂]松平片栗虎の人物メモ:モブ記録
この先から何を書こうか、時間を空けてしまったら分からなくなって続きが書けなくなったためにこちらに供養させていただきます。 松平片栗虎。 幕府直轄の警察庁長官であり、天下の武装警察真選を創設させた立役者だ。 その当人はまるで893な強面をしており、その実態は公私混同もなんのその、ただただ娘にだだ甘な父親である。 そんな片栗虎だが、娘さんのことは娘本人からは鬱陶しがられる程度には溺愛し、奥さんのことも同じく愛しているものと思われる。 が、事実として夜な夜なキャバクラで豪遊しているというとんでもない生活スタイルでもあったりすることから、直接の部下たちからはその家族愛に不信感を時折持たれたりもしている。 しかし、松平公の無茶ぶりに頻繁に付き合わされている名もなきモブ運転手である私は知っている。 彼が、本当は奥さんのことも、娘さんと同等かそれ以上に愛しているということを。 それを裏付けるように、彼はことある毎に「俺のハートはとっくの昔にかーちゃんに奪われてっからよァ」と口にしている。 人によってはキャバクラ通いをしていることへの言い訳だろ

siversou
3月24日読了時間: 2分
[銀魂]土方さんが総悟に耳かきするだけ
「土方さぁん耳かきしてくだせェ。」 すぱーん、と小気味いい音と共に襖を開け放ちながら18の青年がおおよそ言わないであろうお願いを告げて現れた弟分を、書類に向き合っていた土方は眉を顰め軽く睨んだ。 「何言ってんだテメー、つか今勤務中だろうが。サボってねぇで仕事に戻れ、俺ァ忙しいんだ。」 「いや昨日からねぃ、なーんか耳ン中がガサガサしてやして。気になって夜しか眠れねーんでさ。」 「それ問題ないよね?夜快適に眠れてるよね?むしろ昨日も昼寝してサボってたよね君?」 「てなわけで耳かきお願いしや〜す。」 目頭を抑えながら呆れた声で小言を言う土方をまるっと無視し、ゴロリと横になる沖田。その頭は土方の膝に乗せられ、耳かきされる気満々である。 土方はグイグイと頭を押しながら、つっけんどんにどけコラと怒気を含ませた声で言ってみるがまるで効果はない。 むしろ首に力を込めて意地でもどかされまいと全力で抵抗をするのが沖田という男である。 しばらく無言のせめぎあいが続いたが、いつものように結局土方が折れた、深いため息とともに。 「はぁ.......お前なぁ、もう18なんだ
ナオト 藤咲
3月3日読了時間: 4分
[銀魂]慣れた風景
と散歩が出されたお題である まだ寒く冷たい冬の風。 それでも、少しずつ芽吹きを思わせる草木の香りがふとした瞬間に鼻をくすぐることがある。 定春は、そんな冬と春の丁度中間のような今の時期が、思いのほか気に入っていたりする。 自然と尻尾は揺れ、足も駈け足気味になってくる。 定春の後ろでは、引っ張られるようにして何かを叫んでいる男の声も聞こえるが、それもまた、定春にとっては愛すべき“今”を実感できる要素だった。 「────!!」 あぁ、今日の散歩もなんて気分が良いんだ。 自分の図体のデカさと食い気の良さに、前の主人たちには申し訳なさそうに置いて行かれたこともあるが、今の主人たちはなんのかんのと言いながらも、自分のことを大切にしてくれている。 それが今この時でさえ分かるからこそ、定春は嬉しくて仕方がなかった。 「──ぃ!! ──って言ってん──っ」 歌舞伎町から少し離れた河川敷を爆走する、一匹の大きな白い犬と、その犬のリードを強く握りしめて宙を揺蕩う飼い主の姿も、いまではもう慣れた光景である。 彼らとすれ違う江戸の町民たちは、時折ぎょ

siversou
2月20日読了時間: 2分
[銀魂]感謝の親チョコ
「かーちゃんにチョコを渡したい? 良いじゃねーか、かーちゃんも喜ぶだろうさ」 「それはそうだけど、そうじゃないんだよ銀さん!! オイラは、少しでもかーちゃんに感謝を伝えたいんだ!!」 2月14日。 それは、恋する女の子が好きな男の子にその気持ちと共にチョコを渡す、そんな甘酸っぱい思い出を作るチョコの日、バレンタインデー。 しかし、近年では義理チョコは超えて、友チョコ、自分チョコ、なんて概念も増え、チョコを買う、渡すというハードルは一時期に比べて大分下がっていると言えるだろう。 そんな中、現在万事屋では、既に慣れた顔である晴太が、冒頭の通り「親チョコ」を渡したいと、万事屋に話を持ってきていた。 「お前がくれるもんならなんでも喜ぶって、お前のかーちゃんなら」 「でも……オイラは、手作りでかーちゃんにチョコをあげたいんだ。銀さんは甘いの好きだろ? 神楽ちゃんから聞いたんだ、銀ちゃんは甘いものを作るのはうまいって」 「それで? 結局お前の依頼は何なんだよ。チョコ選びの依頼じゃないのは分かったが、具体的に何をしてほしいんだ?」 「うん、オイラは銀さ

siversou
2月14日読了時間: 2分
[銀魂]おには外、福はうち
「あはははは、おにはーそと!」 「おにはーそと! ふくはーうち!!」 「ふくはーうちっ!」 「うわー、痛い、ここはにげろー」 子供たちの元気な声が響き渡る。 寺子屋かどこかで、年に一度の行事として悪しきもの全てを「鬼」の所為とし、外へ追い出して、その代わりに良きこと「福」が招かれるようにと願って行われているのだろう。 楽しそうに豆を撒く子供たちの声と、「鬼」に扮した大人の声が耳に届く。 鬼は外。 福は内。 節分で定番なこの言葉。 深い意味なんてないし、日本にはよく物の例えを定番化させただけの言葉遊び。 それを耳にし、銀時は声の聞こえる方に目をやった。 鬼の面を被った大人が、子供たちに追い立てられて寺子屋の門を出ていく姿。 そして、お面を外していそいそと寺子屋の中に戻って、子供たちと笑顔で何事かを話し合い、あちこちに散らばった豆をみんなで拾いなおす。 どこにでもある、ありふれた光景だ。 「……うちも、節分の豆買って帰るか」 家でぐーたらしているのか、知らない間に交流の輪を広げに遊びにへと出ているのか。 どちらかも知らないけ

siversou
2月1日読了時間: 2分
[銀魂]万事屋よ永遠なれの桂
あのヅラが、万事屋よ永遠なれ時空で高杉みたいな衣装を着用していた理由について、らしくないなと思ったから書いてみたSS。 やっぱり自分は、万事屋よ永遠なれが好きなんだなって、これ書いててすらすら文字を紡げたので再認識するなどしましたよね。 逢魔が時。 光と闇が交わり、闇が世界を侵食しようとしているように映る、そんな不穏な一時。 男は燻(くゆ)る煙管からの色を追って空を見上げ、自嘲気味に口角を上げた。 「……なんて、俺らしくもない発想だな」 男は時折、好んでいるわけではない煙管を口にし、思いに耽ることがあった。 それは、今姿なき友を思ってか。 それは、姿なき友を思い、姿を晦ませた友を思ってか。 どちらも男にとっては大切な友であった。 共に戦場を駆け、かつての思い出を共有している掛け替えのない存在であった。 であるにも関わらず、片鱗はあったというのに男はそれに気づくことができず。 結果、見見(みすみす)今の現状を招いてしまった。 過去を悔やんで立ち止まっているのは男の性分に合わないが、だからこそ、過去を繋ぎ留めておきたくて、男──

siversou
1月27日読了時間: 2分
[銀魂]叶うことのなかったif[
12日に投稿した「成人の日」SSの続編で、万事屋よ永遠なれ時空です。 数年前までは、ずっとこうやって変わらない馬鹿を続けられると思っていた。 それが前触れもなく急に終わってしまうだなんて、当時は想像もしていなかっただけに、時間が経ち、月日の経過以上に煤けて見える万事屋の室内を見て、神楽はぼそりと独り言ちた。 「どこに行ったのよ……ばか」 今年でもう、神楽も19を迎える。 今日で万事屋の主であった坂田銀時が失踪し、約五年が経過。 1月14日。今年の成人の日も過ぎ、来年を迎えてしまうと、神楽ももう20歳を迎える歳になってしまう。 銀時が失踪することになった年の新春、柄にもなく、神楽の成人の日について、銀時が話題にすることがあった。 地球では一応18歳で元服と言って、成人と認められる風習があるが、神楽の故郷ではどうなのか、と。 神楽も深く気にしたことがなかった為、その時は「覚えてないヨ」と答えてしまったけれど、その後に、多くの星では20歳を成人として認めているという天人情報を入手し、それなら、神楽の成人の日は「20」を迎える歳になるのか

siversou
1月14日読了時間: 2分
[銀魂]成人の日
新しい年を迎えども、酷寒のみぎり。 手足から冷えが襲い、心になんとも言えない寂しさを去来させる。 夜明けと共に定春に促されて万事屋を出た銀時は、江戸の朝早い人々の流れに紛れ、いつも行く散歩コースを辿っていた。 普段ならばあくせく働く町民しか見かけることのないこの時間帯。 しかし、今日に限ってはまだ少年少女の域を出ない若人たちが、どこか晴れやかな顔つきでちらほら出歩いているのを見かける。 なんだって今日に限って…… そこまで考えて、銀時は足を止めた。 「あー、成人の……」 「わん!」 銀時が足を止めたのに合わせ、定春も足を止めて銀時を振り返って一吠え。 これから内輪で成人を祝うつもりなのか、足を止めた銀時と定春を通り過ぎていく若人たちの顔は、どこか誇らしげで。 一瞬、神楽が成長した姿を思い浮かべ、銀時はいづれ訪れるであろう未来を思い、乱雑に頭を掻き毟った。 「成人の日、か」 自分の時は、祝いらしい祝いをした記憶もないだけにどんな顔でその日を迎えればよいのか、イマイチ想像がしにくい。 しかし、いつかは訪れるであろう未来の可能性の

siversou
1月12日読了時間: 2分
[銀魂]ぷれぜんと
屍を喰らう鬼 そう言われ始めたのは、いつだっただろう。 覚えているのは、戦場後の屍から食えそうなものを剝ぎ取ってる時、視界に映る範囲で、誰かが声をあげながら腰を抜かして、走り去って行った後から、そう言われるようになったことくらい。 身寄りもない子供がこうやって生きてることに、一体何を恐れ戦くというのか。 いや、理由はなんとなく分かってた。 問題はたぶん、自分が普通の子供ではなく、見た目が他と少し異質な、銀髪だった点だろう。 そこさえ違えば、あそこまで驚かれることもなかったんじゃないかって、そう思わないでもない。 まぁ、こんなこと考えたところで、所詮たらればの詮無き話なんだけど。 ただ、そう呼ばれ始めてから起こることは、悪いことばかりではなかった。 異名というのは、それだけで人を畏怖させる効果があるらしい。 前までは遠目に視線を感じても、汚らわしいものを見る目で見て、離れるものもいたことがあるというのに。 屍を喰らう鬼、と。 そう呼ばれるようになってからは、俺が生きた人を殺して屍にしてから身包みを剥ぐんじゃないかって、そう恐

siversou
2025年12月27日読了時間: 2分
[銀魂]墓標での誓い
冬になると思い出す。 足先が冷たさを忘れて、感覚がおかしくなったのか、熱を持ったように錯覚するほどの、寒い雪の日。 その日も、いつものように当てもなく練り歩いて、体を休ませる場所として選んだのは墓地だった。 雪の降る日だ。滅多なことじゃ人は来ないだろうと、そう踏んで顔も知らない奴の墓石を背もたれ代わりに、休ませてもらっていた。 だが、人が来ないと思って背を借りていたその墓石の主は、よっぽど人に慕われていた人物だったらしい。 寒さに凍えることも忘れ、気配を消して様子を伺っていると、一人の婆さんが饅頭を供えにやってきた。 ダメだと言われることを覚悟で俺は一つ、その婆さんにお伺いを立ててみた。 「オーイ、ババー。それ、まんじゅうか? 食べていい? 腹減って死にそうなんだ」 断られたら、流石に遠慮しようかと考えていた。 それか、婆さんがいなくなった後にでも、ありがたくいただこうかと。 けど、その婆さんは思ってもいない返しをした。 「こりゃ私の旦那のもんだ。旦那に聞きな」 面白い婆さんだった。死人が口を聞けるわけないってのに。...

siversou
2025年12月14日読了時間: 2分
[銀魂]湯たんぽ
「銀ちゃん、あれ、なにアルか」 「あれ? あー、あれは古き良き日本の伝統暖房器具、その名も“ゆたんぽ”だ」 「湯たんぽ? なんか美味しそうな名前アルな」 「食いもんじゃねーぞ」 「じゃあどうやってつかうアルか」 「俺も実際に使ったことないから知らね」 「使えない天パアルな」 「んだとこのガキ。全国の天然パーマさんに喧嘩売ってんのか」 「喧嘩売ったのは銀ちゃんにだけアル」 「ちょっとちょっと、こんな往来で子供みたいなやりとり止めてくださいよ。恥ずかしいなぁ、まったく」 「じゃあ新八はあれ、どうやって使うのか知ってるアルか」 「まぁ、うちでも昔使ってたからね」 「じゃあ教えろよ。あれ、どうやって使うネ」 「湯たんぽはね、名前に“湯”って書いてある通り、温かいお湯を中に入れて間接的に温かくなるその容器を暖房代わりにする道具なんだ」 「つまり、あの中にはお湯が入ってるアルか」 「そういうことだね」 「銀ちゃん、私湯たんぽ使ってみたいアル!」 「うちにそんなお金はありません。お妙のとこに余ってんならその内泊めてもらって使わせてもらえ」 「それもそうネ。今度

siversou
2025年12月1日読了時間: 1分
[銀魂]加湿器
11月ってなんだろ、11月にあげれそうなSS何を書こうと瞑想していた時に、私パッと思いつきました。 11月前後には乾燥もひどくなって加湿器を導入し始めるだろう!!万事屋にはまだなかった(少なくとも作中には登場していない)ので、それならばそれで書こう!! と思いついたネタのメモ。 (普通に面白いと思ったネタなので、機会があれば普通に短編として書きたいな、と。機会があれば)。 秋でもなく、かといって完全な冬かと気かれると、冬ほど酷い雪が降ったりするわけではないため、冬と言えば冬だが、果たして完全武装の冬かどうかと問われると一度逡巡せざるを得ない月。 それが、十一月。 そして、雪の代わりに一足先に訪れるもの。 それは乾燥だ。 そう、十一月を迎えると、途端に乾燥が酷くなる。 寝て起きるだけで喉はカラカラになるし、そのせいで風邪を引きやすくもなる。 では、そんな時人はどうするのか。 答えは…… 「加湿器だぁ? んで、そんなものどうして万事屋(ウチ)に?」 その日万事屋に訪れたのは、リサイクルショップ地球防衛基地が店主、 十徳の娘だった。.

siversou
2025年11月27日読了時間: 3分
[銀魂]君の色は[BL][銀土]
過去作。読まなくていいです。 「……白かな、いや銀色…うーん。」 「なぁーにブツブツ言ってんのとおしろ?」 俺の可愛い可愛い恋人が朝に万事屋に来たんだけどずっとこっちを見たまま何かをブツブツつぶやいている。 暫くそっとしといたけど、いい加減気になるから読んでたジャンプ置いて尋ねてみた。 「え…っ、やっ、別にブツブツなんて言ってねーしっ。」 「そう?さっきからなんか言ってた気がしたんだけど。」 「き、気のせいだろ?」 「ふーん……。」 知らないふりしてるけど顔赤いしあわあわしてるしごまかせてない、相変わらず嘘が下手だなぁ…そこが可愛いんだけどね。 疑わしそうな視線を向ければ気まずそうに顔を背けられる。 「な、なんだよ…。」 「んー?嘘ついてるとおしろになんて本音を言わせようかなぁーって。」 「うっ、嘘なんてついてねぇっ!」 「じゃあなんでこっち見ないの?」 「っ……………。」 意地になって否定するからちょっと意地悪に尋ねてみたら唇をきゅっと噛んで俯いてしまった。 可愛いけど綺麗な唇に傷がつくからやめてほしい。 仕方ないなぁと思いながら席を立ち十四朗
ナオト 藤咲
2025年11月14日読了時間: 3分
[銀魂]焼き芋
本当に久しぶりに、妥協のSSで会話文のみのSSをあげていきたいと思います。 「銀ちゃん、おかわりヨ」 「おっま、もう食ったのかよ。ほらよ」 「あろがとネ」 「神楽ちゃん、熱いのによく素手でいけるね」 「なに言ってるネ新八。焼き芋は焼きたてアッツアツの内に如何に熱いのを我慢してハッハッしながら人より多く食べれるかの戦争アルよ」 「せ、戦争って……」 「そうだぞ、新八。こいつのこの勢いだと、急いでくわねーと食いつくされっちまうぞ」 「万事屋でやる久しぶりの焼き芋なんですから、ゆっくり今を味わって食べたいんですけど」 「うちの家計は火の車なの知ってんだろ。お前はいいよな新八。家に帰ればねーちゃんがご飯作ってくれんだから」 「姉上の作るごはんは大体かわいそうな卵付なので、僕が作ることも多いんですけどね」 「おかわりヨ」 「だからはえーって!! 銀さんまだ二本目だぞ! ちったー遠慮しろ!!」 「あまい、焼きたての焼き芋より甘いアル銀ちゃん。油断したら戦場では負けを覚悟するしかないヨ」 「お前に焼き芋出してやってんの俺なんだけど? 戦う前から特大の不利背負っ

siversou
2025年11月14日読了時間: 2分
[銀魂]河原
銀魂のSSを書くための「お題」をくれ、と言って出されたのがこちら「河原」。 河原で思いつくイメージ、書きたいと思ったのが、親の心子知らず回のここの幕間のみでしたので、SSとして短い短文を書かせていただきました。 人気のない夜の時間。 町民の姿も見えない街はずれで、バシャリと川の中から何かが這い上がる音が響いた。 夜空の虚像を映す水面が波打ち、次いで静かに凪いでいく。 川の中から這い出た人物は、夜陰に紛れて光の当たらぬ橋の下へと体を滑り込ませた。 「……っ」 左脇腹から滲んでいる赤が白い布地をじわりじわりと広がっていく。 それに顔を歪ませたのは、全身に濡れ鼠になった男だったが、男は周囲に人の気配がないのを確かめると、水の滴る服を絞って空を見上げた。 「あーあ、これじゃ、あいつらにドヤされっちまう」 全身濡れた状態で家に戻ろうものなら、何を言われるか。 リミットは「襲名披露」が行われる時分まで、自分の生存を悟らせないこと。 それまでに、自分の存在が生きていると勘づかれると、相手は本物のヤクザ集団。二人にも迷惑をかけることになりかねな

siversou
2025年11月1日読了時間: 2分
[銀魂]二年後に再会するその時まで
万事屋にある通称“社長椅子”。 そこは、普段は万事屋の社長である坂田銀時が座る場所であり、時折神楽が座ることもあった椅子だった。 だが、新八がそこに座ることはなかった。 坂田銀時が、万事屋からいなくなる時までは。 銀時も神楽も、それぞれがそれぞれの「やるべきこと」の為に万事屋を離れていった。 残った新八は、彼らの分まで、彼らと共に守ってきたこの場所を守るためにと、この居場所に自らの意志で残ることを決めた。 しかし、一人きりになって初めて、誰もいない万事屋の“社長椅子”に座ることとなった新八は、目の前に誰もいない空間を目にし、虚しさにも似た感覚を覚えて。 「……なんだろ。ここってもっとこう、違ったものが見えると思ってたんだけどな」 なにが、とは例えようのない感覚。 二人が知っているここからの光景は、きっと万事屋が万事屋として機能していた時の光景だ。 けれど、二人が残っていれば、自分がここに腰を下ろすこともなかったろう。 そう思えばこそ、ここに座って自分が見る初めての景色は、「二人がいない万事屋」になるしかなかった。...

siversou
2025年10月27日読了時間: 2分