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​白 銀 の 戦 慄

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【銀魂】万事屋の朝ご飯事情

  • 執筆者の写真: siversou
    siversou
  • 2025年9月14日
  • 読了時間: 2分

 神楽はカレンダーを見ていた。

 カレンダーの当番割を見ていた。

 三日連続で自分が担当になっている始めの日である、今日の日付を見ていた。


「んー」

「……なにやってんの? そんな見つめても、明日にワープするための次元の扉とかあかねーぞ」

「知ってるアル。今日の朝ご飯、どうするか考えてたネ」

「どーせ今日も卵かけご飯だろ? なに、ついに他の飯にチャレンジいっちゃう? 卵かけられご飯の呪縛から解き放ってくれんの?」

「イヤアル。卵かけごはんは食べるアル」

「じゃ、何を悩んでんだよ」

「銀ちゃんが卵かけごはん食べすぎて、卵かけられご飯だなんだのうるさいから、更にその上から何かをかければ、ただの卵かけられご飯が、更にばーじょんあっぷすると考えてたネ」

「ふーん。どうでもいいけど、新しい材料を買う金はねーから、使うならウチにあるものだけ使えよ」

「まかせてヨ! 今日の卵かけごはんは、いつもの卵かけごはんじゃないアル!!」


一日目

「…………神楽、これは?」

「味の素卵かけごはんアル」

「実質只の卵かけごはんだよね」

「違うアル。うまみかけごはんアル」


二日目

「……まぁ、これはいいアレンジだな」

「下のババアがくれたネ。味のりかけごはんアル。ん~うまいヨ」


三日目

「かぐらちゅわーん? これ、なに」

「酢昆布かけごはんアル。今日の為に私の酢昆布を贅沢にも使用してやったネ」

「誰も求めてねーよこんなサービス」

「この酸っぱさがクセになる、これぞ大人の味アルよ銀ちゃん」

「大人どころかおっさん超えて爺の脇の匂いだって。目に染みるって」

「銀ちゃんの舌は子供アルから、まだこの領域は早かったようアルね」


万事屋の朝ご飯事情は、地味な努力が積み重ねられている。

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