【銀魂】成人の日
- siversou

- 2 日前
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新しい年を迎えども、酷寒のみぎり。
手足から冷えが襲い、心になんとも言えない寂しさを去来させる。
夜明けと共に定春に促されて万事屋を出た銀時は、江戸の朝早い人々の流れに紛れ、いつも行く散歩コースを辿っていた。
普段ならばあくせく働く町民しか見かけることのないこの時間帯。
しかし、今日に限ってはまだ少年少女の域を出ない若人たちが、どこか晴れやかな顔つきでちらほら出歩いているのを見かける。
なんだって今日に限って……
そこまで考えて、銀時は足を止めた。
「あー、成人の……」
「わん!」
銀時が足を止めたのに合わせ、定春も足を止めて銀時を振り返って一吠え。
これから内輪で成人を祝うつもりなのか、足を止めた銀時と定春を通り過ぎていく若人たちの顔は、どこか誇らしげで。
一瞬、神楽が成長した姿を思い浮かべ、銀時はいづれ訪れるであろう未来を思い、乱雑に頭を掻き毟った。
「成人の日、か」
自分の時は、祝いらしい祝いをした記憶もないだけにどんな顔でその日を迎えればよいのか、イマイチ想像がしにくい。
しかし、いつかは訪れるであろう未来の可能性の一つに、その日を迎える可能性が低い確率でないことを思うと、一応身元引受人、保護者という立場としては覚悟を決めないというわけにもいかないだろう。
銀時は暫く定春と視線を交差させ、空を仰ぎ見た。
「ま、アイツがうちを出て行かなきゃ、の話だな……あ」
「わふん!」
銀時が言い終わるか否かのタイミングで、定春は銀時の頭を口に含み、その日一番の声をあげた。
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