【銀魂】六月
- siversou
- 6月14日
- 読了時間: 2分
あいも変わらずの書きかけですが、SSとして供養!
6月と言えばじめじめとした雨が長く続く梅雨の時期。
そんなイメージだったのが、ここ数年で大分様変わりしていた。
最近では梅雨入り宣言こそあるものの、例年のようなじめじめとした雨模様が続く日も少なく。
雨の日もあれど、それよりも茹だる暑さ、肌が焼ける暑さが日中は多く、そのくせして日暮れ後は少し肌寒い。
そんな、夏とも春とも言い難いどっちつかずのような状態が続くことが増えた。
だからこそ、雨の日はより一層、天の恵みとしてありがたく思うべきなのかもしれない。
しとしとと天より雨をおとす雨雲。
江戸の町、歌舞伎町にも今日は、雨が降り注いでいた。
歌舞伎町の路地裏には雨水が小さな水溜まりをつくり、往来の道は雨により泥濘(ぬかるみ)道行く人々の足元に茶色い飛沫を散らす。
「銀ちゃん、雨なのに暑いアル」
「あー? そりゃもう6月だからな」
「江戸の6月はもっと涼しかったって聞いたネ。江戸の6月はどこ行っちゃったアルか」
「そんなん、神様がサボって気温設定おざなりにしてるから俺たちの知る6月もお休みしてるんだろうさ」
「神様でも仕事サボったりとかするアルか。まるで銀ちゃんみたいアルな」
「依頼帰りにおめーらの飯調達行って帰ってる俺に、これ以上何望んでんだよ。銀さん頑張ってっからね? これでもすっげー頑張ってあくせく働いてんの」
「……おこめ、重たいアル」
「はぁ、最初からそう言えっての。その米は9割がたテメーの胃袋に収まるんだ、ほら、あとちょっとで家着くから、もうちっと頑張れ」
「今の流れは持ってくれる流れだったダロ!! 期待だけさせて結局最後まで持つの私アルか!!」
「だー!!!! うるっせー!! 俺だってもう20キロの米片手に持ってんだ! もう片方は傘持ってっし、これ以上持てるか!! ほとんどオメーの衣袋に収まんだから、30キロくらい頑張れや!!」
「こういう時こそ大人として子供を助けるのが人情じゃなアルか!! それが銀ちゃんのやり方アルか!!」
「あーそーですー。うちのやり方はこうなんですー。大人も子供も関係なく平等に能力に見合った成果を求める効率主義なのが万事屋だ。分かったらさっさとうち帰るぞ」
「大人都合のいい時だけ平等を掲げる汚い生き物ネ」
「アン!」
往来を行く人の波に紛れ、白が1つと赤が1つ。
二人で一本の傘を差し
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