見巡組と万事屋たちの絡みが見たくて書きかけた小説の供養
「なぁ、まだつかねーの? 一体何時間車に乗ってればいいわけ?」
頬杖をつき、窓の外の景色を眺めながら問いかける銀時は、少しだけいつもとは違って見える。
「すみませんねぇ、後15分くらいですからもう少し待っていてください」
ピピピピ ピピピピ
「15分? まさかと思ってたが、もしかして俺らの向かってる行先って……」
訝し気に首を異三郎に向ける銀時。
「えぇ、ターミナルです」
ピピピピ ピピピピ
「さっきからピピピピうるさいんですけど?! オメーは何か? 携帯依存症ってやつか?」
形態を打ちながら返事を返した異三郎に対し、軽いイラ付きを覚える銀時だったが、異三郎はそんな銀時に臆することなく。
「まぁまぁ。落ち着いてください。イライラしている時には糖分を補給した方がいいですよ。どうです? いりますか、信女さんへの差し入れのドー」
銀時は異三郎が言い終わる前に差し出された何かを奪い取り、口に放り込んだ。
「え? なに? ドー……なに? その手に何か持ってんの? 俺の目には何も見えないんだけど?」
数秒ほど、空になった自分の手と銀時とを見比べた異三郎は
「いえ、失礼しました。エリート足る私としたことが、何処ぞの乞食に信女さんへの大切な差し入れを奪われてしまったようで。坂田さんにあげるつもりだった差し入れがなくなってしまいました」
「えぇ、ヤバいじゃんそれ。よっしゃ、その乞食逮捕、万事屋銀ちゃんにおまか……」
「しなくても大丈夫ですよ。目的地に着いたら、その乞食の命はうちの信女さんの手で閻魔大王様の下まで連行されるでしょうから」
「え、嘘だよね? 冗談だよね? ドーナツ一個だけで命頂戴されちゃうの?」
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