top of page

​白 銀 の 戦 慄

シリーズライン.gif

【銀魂】観察の仕事

  • 執筆者の写真: siversou
    siversou
  • 2025年7月27日
  • 読了時間: 2分

 山崎退(やまざき さがる)。

 泣く子も黙る武装警察真選組の監察、それが僕の仕事だ。

 監察の仕事は単に腕っぷしが強ければいいというものではない。

 周囲に馴染み、ごく自然に違和感を与えず目的の情報を集めて精査し、必要な情報を上に流す。

 そう、真選組が隊を率いての大捕物劇をするには、僕率いる監察部隊の仕事が前提にあると言ってもいい。

 だが、僕たちは目立たない、目立ってはいけないのが仕事のようなものだ。

 そのせいか、真選組内での扱いは少々下に見られがちなのも事実だ。


「おい、聞いたか? 例の一件、山崎の奴が重要な情報を引き出したんだってよ」

「聞いた聞いた。それで副長も本腰入れての捜査に踏み切って成果をあげたんだろ?」

「やっぱ監察の仕事って大事なんだな」

「実は山崎ってすごい……?」

「地味なだけだろ?」

「印象に残らないくらい地味だからできる仕事ってだけだろ」

「いやいや、短所も長所っていうし、少なくとも俺にはできねーよ」

「だから隊分けしてんだろ?」

「長所を生かす組織づくりしてる副長がすげーってことなんじゃね?」

「やっぱ副長は戦術家としての頭のキレは組随一だよなー」

「頭は勿論のこと、腕の方だって──


 ッフ、真選組の監察、この山崎退をあまり舐めない方がイイ。

 今だってホラ、組内ですら情報収集するのに俺の存在が気づかれることはないんだ。

 なんか口の中がしょっぱくて視界が霞んでるけど、いつか俺の実力を皆にも分からせてやるんだ。

 忍者免許下忍級だって取得したんだ、活かせる場面さえあれば……あの忍者免許、活かせる場所、あるか?




最新記事

すべて表示
【銀魂】万事屋よ永遠なれの桂

あのヅラが、万事屋よ永遠なれ時空で高杉みたいな衣装を着用していた理由について、らしくないなと思ったから書いてみたSS。 やっぱり自分は、万事屋よ永遠なれが好きなんだなって、これ書いててすらすら文字を紡げたので再認識するなどしましたよね。  逢魔が時。  光と闇が交わり、闇が世界を侵食しようとしているように映る、そんな不穏な一時。  男は燻(くゆ)る煙管からの色を追って空を見上げ、自嘲気味に口角を上

 
 
 
【銀魂】叶うことのなかったif

12日に投稿した「成人の日」SSの続編で、万事屋よ永遠なれ時空です。  数年前までは、ずっとこうやって変わらない馬鹿を続けられると思っていた。  それが前触れもなく急に終わってしまうだなんて、当時は想像もしていなかっただけに、時間が経ち、月日の経過以上に煤けて見える万事屋の室内を見て、神楽はぼそりと独り言ちた。 「どこに行ったのよ……ばか」  今年でもう、神楽も19を迎える。  今日で万事屋の主で

 
 
 
【銀魂】成人の日

新しい年を迎えども、酷寒のみぎり。  手足から冷えが襲い、心になんとも言えない寂しさを去来させる。  夜明けと共に定春に促されて万事屋を出た銀時は、江戸の朝早い人々の流れに紛れ、いつも行く散歩コースを辿っていた。  普段ならばあくせく働く町民しか見かけることのないこの時間帯。  しかし、今日に限ってはまだ少年少女の域を出ない若人たちが、どこか晴れやかな顔つきでちらほら出歩いているのを見かける。  

 
 
 

コメント


bottom of page