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​白 銀 の 戦 慄

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【銀魂】観察の仕事

  • 執筆者の写真: siversou
    siversou
  • 7月27日
  • 読了時間: 2分

 山崎退(やまざき さがる)。

 泣く子も黙る武装警察真選組の監察、それが僕の仕事だ。

 監察の仕事は単に腕っぷしが強ければいいというものではない。

 周囲に馴染み、ごく自然に違和感を与えず目的の情報を集めて精査し、必要な情報を上に流す。

 そう、真選組が隊を率いての大捕物劇をするには、僕率いる監察部隊の仕事が前提にあると言ってもいい。

 だが、僕たちは目立たない、目立ってはいけないのが仕事のようなものだ。

 そのせいか、真選組内での扱いは少々下に見られがちなのも事実だ。


「おい、聞いたか? 例の一件、山崎の奴が重要な情報を引き出したんだってよ」

「聞いた聞いた。それで副長も本腰入れての捜査に踏み切って成果をあげたんだろ?」

「やっぱ監察の仕事って大事なんだな」

「実は山崎ってすごい……?」

「地味なだけだろ?」

「印象に残らないくらい地味だからできる仕事ってだけだろ」

「いやいや、短所も長所っていうし、少なくとも俺にはできねーよ」

「だから隊分けしてんだろ?」

「長所を生かす組織づくりしてる副長がすげーってことなんじゃね?」

「やっぱ副長は戦術家としての頭のキレは組随一だよなー」

「頭は勿論のこと、腕の方だって──


 ッフ、真選組の監察、この山崎退をあまり舐めない方がイイ。

 今だってホラ、組内ですら情報収集するのに俺の存在が気づかれることはないんだ。

 なんか口の中がしょっぱくて視界が霞んでるけど、いつか俺の実力を皆にも分からせてやるんだ。

 忍者免許下忍級だって取得したんだ、活かせる場面さえあれば……あの忍者免許、活かせる場所、あるか?




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