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​白 銀 の 戦 慄

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  • 執筆者の写真siversou

[おそ松さん]雑多まとめ2

おそ松さんの書きかけまとめ、構想まとめ





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【長男による次男の自殺プロデュース】

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>「構想」

 この世界は俺が想像している以上に存外大きいものなのだと知ったのは、兄弟たちと過ごす時間がそれまでと比べて格段に減り、外の世界と触れ合う機会がぐんと増えた中学生の頃だった。

 それまで“俺”にとっての世界は血肉を分けた俺の分身である大好きな兄弟たちと、俺とそんな大好きな兄弟たちをこの世界に産み落としてくれた偉大で優しく時に厳しい愛情深い母さんに、六つ子なんて世界でも奇特な息子たちがいる松野家の家計を男手一つで支えている一家の大黒柱の父さん。まぁ、要するに俺含む家族だけで俺の“世界”というものは構築されていた。そこにチビ太やハタ坊なんかが俺たちから見てからかう相手として位置し、イヤミ、デカパン、ダヨ~ンといった感じで少しずつ付け足し付け足しで飾り付けられていたのが、中学までの俺の世界の全てだ。

 それが中学に通うようになって、世界とはもっとずっと大きなものだったんだと知る事になった。自己完結でそれまでそれが完成系だと思っていたパズルが、実は自分たちが預かり知らぬほど大きく外にある巨大な基盤の中にある、取るに足らないほど小さく僅かなピースだけで形成されたまるで笑い話にもならない程ちんけな世界の一部だったと知った時は、「カラカラからっぽカラ松」を自称していた当時の俺の頭でも流石に目眩がしそうになる程ショックを受けた。

 難しい事は今も昔も分からない。けど自分という存在が如何に小さく、世界から見ると別に居ても居なくても良い、どうしようもなくちっぽけな存在なんだと。そう考えると当時は目がぐるぐるしそうになった。

 勘違いをしないで欲しいのだが、俺は別に、自分が思っていた以上に自分の価値が低かったからショックを受けたワケじゃない。俺がショックだったのは、俺の大好きな、それまで俺の世界の全てであった兄弟たちも、そんな俺と寸分違わずこの世界から見るとちっぽけで取るに足らない存在だった、という点だ。

 信じられるか?それまで信じていた世界が、実は本当の世界じゃなかっただなんて、ある日突然嘲笑われたかのようなあの感じ。しかも、本当の世界はなんてことない日常の一部としてそんな俺のショックを笑って、次の瞬間には何事も無かったかのように素知らぬ顔をしてその事実を世界の一部で起こったごくごく普通の日常として埋没させたんだ。

 まるで足場のない不安定な空間に一人、置き去りにされたような気分だった。でも、俺が何を思おうが考えようが、結局のところ世界には何の影響も与えられないんだろうなって事だけはこんな俺でもなんとなく理解出来た。なんとなくでもそれが分かっただけ、俺は自分自身を思いきり褒めてやりたい。からっぽはからっぽなりに物を考えることが出来るみたいだ。

 世界のデカさを知った次の瞬間には自分の無価値さを悟り、自分の事を褒めてやりたくなるんて。改めて思ったが、ひょっとして俺の頭って、自分で思っている以上にからっぽでもうどうしようもないんじゃないか?

 少しだけ可笑しく思えて俺は青空を見上げて笑った。

 空って凄いよな! 広くて青くて、見てると心が澄み渡って行くのを感じる!

 こんな良い天気の日には何も考えずに思い切り歌を歌いたくなってしまう。

 まぁ、いつもなら家の屋根に上ってそうするところだが、今日はやめておこう。

 俺は孤高に生きるしかない罪人、ギルトガイ!そんなオンリーでロンリネスなライフに漸く今日、俺は区切りを付けられるんだからな!!

 散々考えたんだ。「イタい」とは一体どういう事なのか。どんな意味なのか、と。

 けど結局からっぽな俺には分からなかった。

 誰かに聞いても笑って流されるか適当にはぐらかされてしまってその意味が分からずじまい。

 教えてもらわなければ手の打ちようがない。

 ならどうすれば良いんだ、と。俺はまた考えた。考えて考えて、どうしたら周りを傷つけずに済むのかと。

 答えは簡単だったんだ。俺はなんでもっと早く気が付く事が出来なかったんだろう。

 世界は広いよな。そして、世界はデカイ。そんなデカイ世界には俺以外にも沢山の人間が生きてるんだ。だから…………………

 俺が死ねば良かったんだ。

 死んでしまえば良かったんだ。

 俺は死ななきゃいけなかったんだ。

 死ななきゃ…死んでこの世からいなくなってしまえば良かったんだ。

 俺は考えて、考えた。空っぽな頭を捻って、一生懸命に考えた。

 そして導き出した答えがコレさ!

 凄いだろう?なんでこんな簡単な方法を俺は今まで思いつかなかったんだろうか。

 人生ってのは死ぬ為にあるんだと俺は思う。なんてったってこの世にあるものは必ずゴールに死を据えて産まれてくるんだからな。なんだかマラソンみたいな言い方だな。でもそうだ。人生はまさにマラソンだ。マラソンと一緒なんだ。

 始まりは皆よたつきながら右も左も分からない状態で人生のスタートを切る。そして各々にやり甲斐やいき甲斐を見つけてゴールまでずっと走り続けて人生という名のマラソンを完走するんだ。

 こんな俺でも、世界からみたらこんなちっぽけな存在でも、一度走り出したマラソンくらいはなんとか完走させたい。完走したいと思うじゃないか。立派なできた人なら、その道中に何かしらの功績を残せるのかもしれない。だが正直に言おう、俺にそんな力はない。ならなるべく早くゴールして、この人生という長いマラソンにサクッとゴールを決めてしまうのも一つの手だとは思わないか?

 世界というこんな大きな基盤に、大して価値もない走者がだらだら走り続けるワケにはいかないだろう。しかも、走りながらずっと誰かを傷つけてしまう俺なんて、苦しいことも面倒なこともせずにだらだたしていたいだなんて、そんな事を考えてる俺が、のんびり快適なマラソン生活を続けるのは些か可笑しいだろう。

 死ななきゃ。死ななきゃ早く。早く。ゴール。行かなきゃ。死ななきゃ。行かないと。早く。早く死ななきゃ。死ななきゃ。行かないと。早く死ななきゃ。死んでしまわないと。早くしないと。その方がいい。きっといい。俺なんかが生きててもなんの意味もない。みんなに迷惑しかかけない。ならサクッとズルでもなんでもしてみんなの為に俺は一足先にゴールを決めておかなきゃならない。決めておくべきだと思う。


 死ななきゃ。死ななきゃ。早く。みんなの迷惑にはなりたくない。無価値な俺がみんなの迷惑になるなんて、そんなの可笑しい。からっぽな頭でもそれが悪いことくらい分かる。迷惑をかけるのは悪いことだ。なら早く死ななきゃ。死んでしまわないと。ゴール。ゴールを決めるんだ。この長い長い人生をサクッと終わらせてやる。

 ズルだ何だと言われても俺はちゃんと完走してやる。完走するんだ。クズを自覚している兄弟たちと一緒で、俺も十分自分がクズだという自覚がある。だからこれくらいのズルは別に良いよな。良いじゃないか。俺はみんなを傷つけてしまうんだから。誰も俺のことを考えてないんだから。俺なんて声を出せば煩いと言われて、誘拐されても見捨てられ、心配どころか逆に怒りをぶつけられてしまうくらいにどうでもいい存在なんだから。そんなクズで今更どうしようもない俺なんだ。ちょっとのズルぐらいきっと神様も許してくれる。許してくれるよな。

 チョロ松にお前は何で生まれてきたって言われたこともあったが、今ならその答えが返せそうだ。そうだなチョロ松。人が生まれてくるのは死ぬためだよな。カラ松girlにも振り向いてもらえない俺はどうせ子孫も残せそうにないから。それなら早くゴールを決めなきゃだよな。頭の悪い兄貴でホントゴメンな。俺って本当にダメな兄貴だよな。おそ松みたいにいざって時には頼りになるお兄ちゃんが俺の目標だったんだが、俺にはとてもできそうにないや。おそ松はやっぱり凄い。さすが俺の兄さんだ。弟たちのことは兄さんがいるからきっと大丈夫だ。思い残すことは何もない。みんなに迷惑を掛けずに済むならそれを実行しない手はないからな。

 あぁでも、どうせ死ぬならやっぱり、なるべく苦しくないか痛くないやり方が良いな。

自殺したがるカラ松を止めないけど、それは苦しいからやめた方が良い、こっちが良い、あ、やっぱりこっちが良いとか言いながら少しずつ自殺の仕方を変えていって最終的には「じいさんになったらベッドの上で息を止めろ。これが多分一番苦しまない」にまで持っていく話を考えた。

首吊りすたら下が汚いことになるからとか

ホームへの飛び込み、自動車への飛び込みは飛び散った後の血や脳髄の処理、面倒だろとか

海に身投げは体が水をすってぶよぶよになってそこから腐っててそのウチ魚の餌になるんだろ?そんな魚がもし俺の口に入るとか考えたら…他の方法を考えようぜ、カラ松。とか

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「メモ」

自殺方法 http://by-intuition.com/

・クスリ

 薬を用いた自殺の特徴は、安らかな眠りの延長線上にある死という点だ。

 一言で言えばクスリを使用した自殺=安楽死である。安楽死はもっとも理想的な自殺手段であり、これが可能なのは薬を用いた自殺のみである。

 だが、手間はかかる。なぜならば死ねる薬の入手が困難だからだ。

 しかし、ここでいう死ねる薬とは、致死量の幅がせまい薬である。

 薬には必ず致死量というものがあり、つまりどんな薬でも致死量に達すれば自殺が可能だ。 しかし、私たちがよく目にする薬は、この致死量の幅を広くとっている。なので、大量に体内に投入する必要があるので、致死量の幅のせまい薬が必要となる。この致死量の幅がせまい薬の入手が困難なのだ。

 あと、知っておかなければならない事として、誰にも見つからない場所がベストという事。部屋だと、家族が発見し病院に搬送されて助かる可能性がある。

 薬を用いた自殺法は、一般的に苦痛は伴わない。しかし、ゼロではない。薬を用いる自殺ならではの苦痛もある。それは、飲んだ薬を吐かないように我慢することだ。

 体内に投入すべき量をはるかに超えて投入するため(致死量を満たすために)、拒否反応により、嘔吐しようとするのが人間の体の仕組みだ。嘔吐してしまったら全く意味がない。吐き戻さないための方法としては、薬を熱する事で液体にし、注射器を用いて静脈に直接打ち込む方法だ。ただ、打ち込む薬によっては血管に痛みが走るものもあるため注意が必要だ。また、注射を打ち込む行為自体にも多少の痛みがあるのは仕方がないことだ。

 致死量に達すれば死ぬ事ができる、というのは正解のようで間違いである。 致死量について調べたところ、医学本ですら、読むもの読むもので致死量の数値がまちまちだからだ。 また、体格や体質によって致死量に達していても死ななかったり、致死量に達していなくとも死んでしまう場合もある。そういった理由から、「完全に死にたいのなら、致死量の三倍飲め」といっている研究者もいる。致死量の三倍の量の薬を飲めば、おそらく死ぬ事は間違いないだろう。 途中で嘔吐したり、病院に運ばれる、致死量判断ミス、これらが失敗した人の原因の大半を占めるといわれている。

 薬を用いた自殺の死後の見た目は悪くない。多少あわをふいていたり、白目をむくほどの程度で、外傷は一つもない奇麗な状態で死ぬ事が出来る。

・首吊り

 首吊り自殺以上に安楽で確実かつ手軽な方法は他にはない。これが結論だ。そんなことないと思うなら首吊りについて調べてみるといい。いくら詳しく調べたところで、首吊り自殺以上の方法は見つからない。 また、日本の自殺者の半数以上は首吊りで自殺をしているのが事実だ。この方法がそれほど優れているからだろう。

 首吊りを用いた自殺方法で用意するものは、紐か縄の一本でいい。出来ることなら縄が理想的だが、ベルトなどでも別に構わない。ただ、適度に柔らかく首にフィットするものを選んだ方が良いだろう。言わずして分かるだろうが、途中で切れてしまうようなものは首吊りには適さないので避けるべきだ。

 「首吊りに痛みはあるのか?」法医学者の研究によれば、苦痛は全くない。

 意識もすぐに遠のき、手足も動かそうにも動かせない。首吊り直後に一瞬で意識喪失し、苦痛も全くない自殺方法なのだ。これは、法医学の世界ではもはや常識である。 喉が締められて苦しみながら窒息死するという考えは完全な間違いである。むしろ首吊りで快感を得る人さえもいる。

 首つりの最大の長所は、未遂率が極端に低いことだ。ひもが途中で外れたり切れたり、また、約10数分以内に発見されない限り、首吊りが成功する確率はほぼ100%である(方法を間違わなければ)。特に知っておいてほしいことは、首吊りが未遂で終わった場合、脳に後遺症が残る可能性があると言うことだ。

 首吊りを決行してから約1分ほどで意識はほぼ喪失する。ところが心臓は約10数分間停止しない。心臓が動いている間は死にきれていないのだ。しかし、脳内が酸欠になるため、脳の細胞が徐々に破壊され、その細胞が再生することない。 もし首吊りが未遂で終わってしまった場合、脳に後遺症を抱えながら辛い人生を送らなければいけなくなるだろう。発見されないための計画が必要である。

 首吊りの欠点でよく言われるのが、死後の見た目が良くない事だ。 例えば、顔色が悪い、失禁、射精、目玉の飛び出し、舌が出るなどはご存知だろう。ただ、勘違いしてはならないのが、これは最もひどい場合だということ。首吊りの見た目は通常ここまでひどくないし、未然に防げる事もある。失禁が嫌なら事前にトイレに行けば問題ない。目玉が飛び出るのは2、3日後である。舌がでるのが嫌なら、口に布を詰めておけばいい。顔色が悪いのは仕方ないが、その他は生きている時とさほど変わらない状態で自殺が可能だ。そもそも、ここまでしなくとも、飛び降りや飛び込みと比べれば、首吊りは非常に奇麗な状態で死ねる方法である。

・ 飛び降り

飛び降り自殺は、首吊り自殺についで、優れた自殺方法である。これが単刀直入な意見だ。

飛び降りには苦痛も不安も恐怖もないからだ。それどころかむしろ、気持ちがいい。これはウソではなく、飛び降り自殺についての研究の結果そうとしか考えられない。

飛び降り自殺に準備物は一切ない。それ相当の高さの建物から飛び降りるだけだ。なので、手間があるとするならば、飛び降りる場所(高さのある場所)を探すくらいだ。

特に知っておいてほしいことは、高さが最低でも20m必要ということ(だいたい7、8階ほどの高さ) 。高さは、1階高くになるにつれて、3m高くなると考えるのが目安だ。

もう一つ知っておかなければならないことは、地面がコンクリートかどうか、ということ。コンクリートの場合、ほとんどの確率で自殺が可能らしい。

飛び降りた直後にすぐ発見されて病院に運ばれる事のないよう、目立たないポイントのほうが良いだろう。また、通行人がいる場所では絶対に飛び降りるべきではない。人を巻き込むのは良くない。

苦痛

飛び降り自殺に苦痛を伴うかどうか、これが一番気になる点だろう。しかし、全く心配はいらない。 飛び降りの苦痛は、度合いで言うと注射の方がよほど痛い。そんなレベルの痛みだ。

意識に関しては、何とも言えない。飛び降りて地面に着地するまでに、完全に意識を失う人もいれば、失わない人もいる。しかし、飛び降りている最中に、叫ぶ人はほとんどいない。これは、飛び降りてしまったら恐怖がなくむしろ心地よく感じるからだろう。

致死度

先ほど述べた条件をクリアして飛び降りれば、ほとんどの確率で助からない。

しかし、稀に助かる人がいる。その不安をなくすためには、条件ギリギリではなく、出来るだけ高い場所から飛び降りる、絶対に誰にも見つからない場所から飛び降りる、こういったことを意識するべきだ。

また、頭から落ちる事が有効だろう。自殺者のデータでは、足から落下する確率が最も高く、次いで頭である。もちろん頭から落下したほうがより確実であるのは誰もが分かるだろう。

死後の見た目

飛び降り自殺の場合、足から落下する人が最も多いらしい。足から落ちた場合、60%の人が頭に外傷を負い、30%の人が脊髄を骨折し、肝臓と肺の損傷がそれぞれ20%、心臓の破損が25%らしい。

飛び降りで次に多いのがは頭からの落下だ。頭からの落下の場合、頭蓋骨骨折、脳の損傷、肋骨の骨折が多く、腕や肺、脊髄の損傷も多く見られる。

どこから落下したとしても、体の3カ所以上に損傷が見られる人が70%以上を占めるという。さすがに、バラバラにはならないが、首吊り自殺などと比べた場合、飛び降りは死後の見た目は悪い。

・ リストカット

リストカット、通称リスカというのは、最も身近で最も手軽に自殺気分を味わえる方法だ。

また、痛みも死んで行く過程も、自分で確かめながら進行させることができる方法である。

夜中に部屋で一人きり、そんなときにカッターを手にとり手首(リスト)にあて、いっそ死んでしまおうか、そう考えた人も少なくはないだろう。

リスカに手間はかからない。カッターや果物ナイフがあれば十分リスカが可能である。これらは、たいていの場合、どの家庭にもあるだろう。

苦痛

リスカにはどのくらいの痛みが伴うのだろうか。少し解説しておこう。

リスカを行った際に静脈が切れたくらいなら、普通の切り傷と同様の痛みと思っていいだろう。しかし、静脈と同時に神経まで切れてしまうとそれは当然痛い。

リスカの死因は出血多量死である。動脈まで切れば、静脈の6倍の勢いで拍動に合わせ流血する。また、出血多量死するためには、血液の3分の1流血しなければならないため、動脈を切断する必要があるだろう。

しかし痛みを出来る限り最小限に抑えるためには神経だけは切ってはいけない。なので静脈、動脈が手首のどこを通っているか調べてから実行すべきだろう。痛みは、普通の切り傷程度で収まるはずだ。リスカを痛みなしに行いたいならば、少しばかり下調べが必要なのだ。

致死度

本当に自殺したい人はリスカ(リストカット)は止めた方がいい。手首(リスト)を切って死ぬ確率は5%とも言われている(20人に一人)。リスカは人気のわりに致死度の低い方法なのだ(リスカが人気なのは致死度が高いからではない)。

ちょっとした自殺気分を味わいたいという理由でリスカ実行する人が多いのかもしれない。

死後の見た目

リスカの死後の見た目は悪くない。

手首(リスト)から大量の血が流れ、床一面が血で真っ赤にはなるが、手首以外に外傷はないはずである。お風呂に入りながら、裸の状態でリスカ(リストカット)はしないほうがいい。発見されたとき裸で発見されるはめになる。

また、ただ単に自殺気分を味わいたいがためにリスカ(リストカット)をしていると、手首(リスト)に多くのリスカ跡がつくので隠さないといけない。自殺気分を味わいたいがために、もしくは快感を得るために行う場合にも傷が残る。

・飛び込み

電車へ飛び込むのだから当然ながら迷惑をかけることになる。多額の賠償金も発生する。さらに無惨な死体をさらすことになる。

では、なぜ、電車へ飛び込みをするのだろうか。少し考えてみよう。

学校もしくは会社帰りは身も心も疲れ果てた状態である。そんななか、駅のホームで電車を待っているとき、「このまま飛び込んですべてを終わらせたい」、そう思ったことのある人は少なくないだろう。

飛び込み自殺があとを断たないのは、こういった衝動的感情によるものが多いからだ。 飛び込む場所さえ間違わなければ(電車が一般的である)、首吊り、飛び降りと同様、確実に死ねる自殺方法の1つである。

飛び降りと同様に、飛び込み自殺には準備物は一切ない。ただ、飛び込むだけだ。

しかし、20kmで走行中の車や電車に飛び込んでも、打撲程度で済んでしまうだろう。そのため確実に死ぬために知っておいてほしいことがいくつかある。

まずは、飛び込み自殺をするならば電車が一番ということ。電車の中でも特急や急行通過駅に飛び込むのがベストである。減速している電車では、それだけ致死度が下がる。

飛び込む際は思い切り頭から電車へ飛び込むこと。そのほうが確実だ。また、最初からレールに横たわるのが一番良い。

苦痛

飛び込みに苦痛はあるのだろうか?それは、一概には言えない。やり方によって痛みを感じる場合もあるからだ。

首、頭部、心臓をあらかじめ電車のレールの上に横たわらせておけば、苦痛は一瞬だ。

しかし一瞬だが痛みはある事を知ってほしい。飛び込みだからといって飛び込まなくてもいい。ただ電車のレールに横たわればいいだけなのだ。

致死度

先ほど述べた条件をクリアしていれば、致死度はぼ100%である。飛び込み自殺を実行して、死にきれなかった人のほとんどは、電車の速度が遅かったり、あらかじめ電車のレールに横たわることをしなかった人である。

死後の見た目

はっきりいって死後の見た目は最悪である。何kmも電車に引きずられる場合もあれば、体が細かく散らばる場合もある。本人か確認できる状態で死にたいのなら絶対に止めた方が良い。

賠償金

電車へ飛び込むのであれば、多額の賠償金を覚悟したほうが良い。電車がストップすることで発生する賠償金は思っている以上に多額である。

利用客が多いほど、また電車の中でも新幹線や特急電車ほど多額である。電車を一時間止めただけで賠償金が数千万にも及ぶ場合は珍しくない。また、遺体収容料も発生する。遺体がバラバラな事が多く、遺体収容料も多額である。

飛び込み自殺は非常に多くの方に迷惑をかける。絶対にしてはいけない自殺方法の1つだ。

・ガス中毒

ガス中毒自殺のガスとは、都市ガスのことではない。昔は都市ガスを示していたのかもしれないが、今は都市ガスで中毒死するには相当の苦痛を伴うだろう。そのため主流となっているガスは自動車廃棄ガスである。

ガス中毒自殺には準備物がいくつかあるため、手間がかかる手段である。

車の中で自殺するには(排気ガスを用いて)、まずゴムホース4m程度、ガムテープが必要だ。ホースは使用する車の排気口のサイズに見合ったものを雑貨屋で購入すればいい。排気口とホースをしっかりとつなぎ、窓から車の中に入れ、窓の隙間をガムテープでしっかりと塞ぐ。ガスを車の中に溜めるため、出来るだけ完璧に密閉にするのがコツだ。

あとは、エンジンをかけてのんびり時を待てばいいのだが、念のためガソリンは満タンにしておくべきだ。途中でガス欠になるようなまぬけにはならない方がいい。

苦痛

酸欠死と中毒死では、苦しみ方が全然違う。ガス中毒による死は中毒死であり比較的楽な死に方だといわれている。

最初は、目眩、頭痛、倦怠感を感じ判断力が低下する。そして、呼吸が激しくなり失神し、その後、呼吸停止して、死に至る。ガスによる中毒死には酸欠死のような苦しみはないが、頭痛など若干の痛みは生じるであろう方法だ。

致死度

ガス中毒が未遂に終わるケースとして多いのが、窓に隙間があり密閉できていなかった事(ガスが車から漏れていた)や、途中で誰かに発見されてしまったなどである。

本当に死にたいなら、誰にも見つからず、かつ完璧に準備することだ。完璧に準備すれば30分〜1時間で気を失うだろう。

死後の見た目

ガス中毒の死後の見た目は良い。外傷もなければ異臭もしない。少しガス臭いくらいだ。ただ、注意してほしい点がある。脱糞、失禁を避けるという事だ。決行する前に用をたしておくべきだ。

・感電

感電自殺をする人は一体どれくらいいるのだろうか?

年間およそ二万人の自殺者があとを断たないのだが、そのうちの約50人が感電自殺者である。方法別ではもっとも人気のない方法かもしれない。しかし、感電は、意外な事に一瞬の苦痛しか伴わない方法である。

感電自殺に手間はあまりかからない。

簡単な話、むき出しの導線を用意して、一方を胸と背中にはりつけて、他方をコンセントの中に突っ込み感電させればそれで良い。このとき、はりつけた部分を水で濡らしておくと、感電しやすくなるのでより効果的だ。

発電所に忍び込んで、高圧電流部に触れ感電するのが一番てっとり早いが、さすがにこれはできない。そんなに簡単に高圧部に触れる事ができたならば、発電所に大きな問題がある。

苦痛

感電自殺には、一瞬だがのけぞるような痛みが体中を駆け抜ける。しかし心配はいらない。感電した数秒後には意識喪失するからだ。

それでも嫌だというのならば、タイマーをセットして、自分が決めた時間帯に電流が流れるようにすれば、後はアルコールを飲んで寝れば良い。感電した際に何が起きたか分からないまま意識が喪失し、死ぬだろう。

致死度

感電自殺の致死度は低い。もし完全に死にたいならば、心臓を確実に狙い感電させる事だ。他の部位では効果がほとんどない。

また、変圧器を用いて、電圧をかえるべきだ。家庭用コンセントは普通100Vだが、これではどうしても致死度が低い。もっと高い電圧で行うべきだ。高ければ高いほど良いだろう。

また、感電自殺は致死度が低いため、未遂におわる場合があるが、後遺症はほとんど残らないのも感電ならではの特徴ともいえる。

死後の見た目

感電自殺の死後の見た目は非常にきれいだ。

導線をはりつけた箇所に若干のヤケド跡が出来る可能性はあるが、それ以外に外傷はない。感電自殺は生きている状態と、ほぼ同じ見た目で死ぬ事ができる手段である。

・入水

入水自殺は、基本的に窒息死だ。入水により呼吸困難、窒息状態を数秒だが味わうため決して安楽死とはいえない。

この方法に手間はほとんどかからない。海や川、湖に入水するだけだからだ。しかし、より確実に死ぬために準備しておいた方がいいものがいくつかある。

ロープやひも、睡眠薬である。ひもを用いて手足をくくりつけ、さらに睡眠薬を飲み入水したほうが確実だからだ。

苦痛

入水自殺は窒息死なのでもちろん苦痛はある。

この苦痛は想像しやすいもので、息を一分ほど止めてみると分かるだろう。これが窒息状態の辛さだ。

入水時にもこれと同様の苦痛を伴うという事だ。誰もがこの苦痛に耐えきれず、息をしようとしてしまう。入水の場合、この辛さに加え水を飲んでしまうため、これがまた辛い。プールなどで、息継ぎの際に水を飲んでしまった経験のある方は想像できるはずである。入水は辛いのだ。

苦痛を伴うのが嫌な方は、入水自殺は止めた方がいい。

致死度

自分は泳ぎが得意だから、入水自殺できない。そう思ってはいないだろうか?それはただの勘違いにすぎない。

確実に死にたいのなら、手足をひもでくくりつけて入水すればいい。いくら泳ぎがうまくても溺れ死ぬだろう。もっと確実を目指すなら、睡眠薬を大量に飲んでから入水するといいだろう。

車にのったまま崖から海へ突っ込んで入水してもいい。這い出る努力をしない限り溺れ死ぬはずだ。

一番てっとり早いのが、旅客船から海へ飛び込むことだ。旅客船の作る渦にのみこまれ、泳ぐ事は不可能だろう。

死後の見た目

入水自殺は早期発見ならば、死後の見た目は良い。

しかし、早期発見でない場合、死後の見た目は良くない。水に浸かれば浸かるほど腐敗が進行するからだ。皮膚がふくれあがり皮膚が変色し、髪の毛は抜け落ち、ひどいものだと頭蓋骨が一部露出したりもする。水死体を想像してくれれば分かるだろう。

・焼身

焼身自殺を選択する人はほとんどいない。苦痛を伴うからだ。

しかし、焼身自殺ほど影響力の大きいものはない。影響力が大きいので、世間に何かを訴えたい場合に限りこの方法を選ぶ理由は分かるかもしれない。

焼身自殺には多少の手間を要する。

準備するものとしては、ライターとガソリンである。では、ガソリンは何㍑必要なのか?

ガソリンは3㍑程度で十分だが、念のため5㍑準備しよう。衣類にはよく染み込ませ、全身が覆われるように手で少しずつすくって体にかけるのが良い。体全体を焼身させなけでばいけないからである。

苦痛

苦痛(痛み)についてだが、炎に包まれた体全体には、ものすごい激痛と灼熱感が走る。耐えきれずに床を転び回ったり、走り回ったりするだろう。激痛で狂乱状態や意識喪失する場合もあるが、たいていの場合はそうならない。

一番いやなのが、焼身に即死がないこと。体の大半が焼身したとしても、病院に運ばれしばらくしてから死ぬ。この間ずっと痛みに耐えなければならないのだ。焼身自殺の痛みは物凄いものなのだ。

致死度

皮膚の3分の1以上が壊死すれば50%、皮膚の3分の2以上が焼身ならほぼ前例が死ぬ事になる。焼身自殺で、もし死にきれなかった場合は、後遺症は他の自殺方法と比べ物にならないくらい辛く苦痛の伴うものであることをしっかりと認識することだ。

死後の見た目

はっきりいって、焼身の死後の見た目は飛び込み同様、最悪だ。度合いにもよるが、たいがいは全身が真っ黒になり、皮膚はとけ、映画などに出てくるゾンビのような状態に近い。また、異臭さえもする。見た目を重視した場合でも焼身は避けるべき手段である。

・凍死

凍死自殺を方法として選ぶ人は、圧倒的に少ない。わざわざ雪山まで足を運ぶ事が面倒だと考えたり、または凍死に関する知識が薄いからだろう。

凍死自殺は手間がかかる。雪山までわざわざ足を運ばなければならないからだ。

条件さえ整えば、理論上では自分の部屋でも凍死する事が出来るが、どちらにせよ、手間はかかる。雪山に足を運ぶ事が苦にならない人が、この手段を選ぶのだろう。

苦痛

凍死は首吊り、飛び降りに並んでかなり気持ちいいらしい。ウソのように思えるが、生還者が口を揃えてそう言うのだから、信じないわけにはいかない。

ただ、最初のうちは物凄く寒い。ここが苦痛だ。ただ耐えられない苦痛ではないので、耐えて乗り切るしかない。しばらくすると、感覚がなくなり、眠くなる。ここまでこれば、その後、苦痛はほぼないだろう。眠ってしまえば、もう目覚める事はなく凍死が完了する。

致死度

凍死方法を間違わなければ、ちゃんと死ねる。例えば、気温5度、無風、半裸体、空腹という、冬場なら十分にありえる状態ですら、一日以内に凍死する可能性が高いという。

つまり、条件さえ整えば確実に凍死できるのだ。

凍死に必要な条件は、雪山に足を運べばほぼ整う。あとは、途中で発見されないよう気をつけさえすれば、凍死は可能だ。

死後の見た目

凍死体は、「もっとも美しい」といわれることもあるが、それは発見の時期にもよる。

雪によって、冷凍保存された状態で見つかれば、肌が透き通るように白いという。しかし、発見時期が遅く、雪がとけ冷凍保存されていない場合は、皮膚の腐敗が進行し、凍死体の見た目はあまり良くないはずだ

・餓死自殺

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【松野カラ松の自己反省日記】

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>「本文」

[反省日記]

****年**月**日

[反省点]

・確認大事

・ネタバレ注意

[経緯]

 色々あって暫く反省日記を付けれずにいたが、その間に反省した事を今日は書く。

 チョロ松はまだ【××××】を見ていなかったらしい。車の中で「大きなシノギの匂いがする」と言った俺に「誰?」とチョロ松に言われ、漸くそれに気付けた。チョロ松はネタバレ嫌いだから気を付けないと。

 またケオに行ってDVDを借りてこないと。おそ松と一松もまだ未視聴だっただろうから、二人に声を掛けるのも忘れずに。

****年**月**日

[反省点]

・常に気を抜かない

・気持ち悪くて怖い顔があったとしても橋の上から落ちるのはナンセンス

・どうせ落ちるならスマートに

・仕返しは何時でも倍増し

・やり過ぎはダメ

[経緯]

 今日はカラ松ガールを待っていた時に後ろから兄さんに驚かされ、カッコ悪く橋の上から落ちてしまった。折角カラ松ガールに声を掛けてもらえるチャンスだったのに最悪だ。

 その仕返しとして兄さんには一発拳骨をくれてやったが、それから暫くして家に帰えるとチョロ松が「Newおそ松兄さん」を居間に連れ込んで笑っていた。話を聞いてみると今日は兄さんのせいで散々な目にあったと言う。そんなチョロ松の言葉にわるノリし、俺も他の兄弟たちも「Newおそ松兄さん(結局あれが誰だったのかは分からずじまいだ)」を家に迎えた。帰ってきた時の兄さんの顔、最高にイカしてて面白かったが、少しだけ悪いことをしたなと今なら思う。

 確かに今日は、いきなり驚かしてきた兄さんも悪かったけど俺がびっくり過ぎたのも悪かった。これだともし次、急なドッキリを仕掛けられた時、今日以上の被害を被りそうだ。なんとかしなくては。

[補足]

 前にスパンコールのパンツはダメだとトド松に言われてそれに従ってみた。

 少しだけカラ松ガールの反応が良かったように思う。流石トド松。

****年**月**日

[反省点]

・たまご以外のおでんも、なるべくなら食べておくべきだった

・人前でカッコ悪く泣いたのは頂けない

・ツケは余裕がある時だけでも良いから少しずつ返すべき

・夜中、家の外で騒ぐのは絶対にダメ

・中途半端に兄弟たちを起こすのも絶対にダメ

[経緯]

 梨、俺も食べたかった・・・

>次ページ

「え…………なに、コレ……?」

 チョロ松はカラ松のタンスから

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【ほんの少しだけ、素直になれる薬(カラ一カラ)】

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>「メモ」

始まりは一松とカラ松が付き合い始めた時の事を。

紆余曲折を経て長年の両片思いが実った話と、それぞれが抱えていた苦痛の話。

それから一松の性癖とカラ松の意思を話し合い、一松が上になってカラ松を抱くようになる話。

初めは上手くいかず、カラ松の体を徐々に慣らしていき、七度目の挑戦で初めての行為をすること。

十度目でカラ松が後ろで快楽を拾えるようになっていく話。(慣らす段階で、指だけなら後ろでも感じられたが、やはり本番で後ろに入れる物はデカイ。快楽よりも違和感や苦痛の方が大きかった)

二十三度目の行為でついにカラ松が後ろだけでイケるようになる話など。

カラ松は兄のプライドから少しだけそれを恥ずかしいと感じる部分もあったが、大切な弟であり、大好きな一松を傷つけるよりはよっぽどマシだと納得していた。

しかし、付き合い始めて一年と半年を過ぎた時、カラ松の意思とは反する出来事が起きてしまった。恐れていた自体が起こったのだ。

一松は元々、真面目な性格の子供だった。

それがある日を境に実の兄弟に恋愛感情を持っていると知り、自分はクズだゴミだと自虐する日々が続くようになった。

結果、長年こじらせた片思いは過度な自虐を被虐趣味へと性癖を変貌させてしまった。

心優しいカラ松はそんな一松に申し訳なく思いつつも、やはり大切な弟を傷つけたくはないと基本的には受身に回っているし、そんな優しい兄の事を好きになった一松も普段はそんな兄の意思を尊重している。

しかし、長年に渡る片思いをこじらせ過ぎたが故に歪んでしまった一松の性癖……簡単に言ってしまえば一松の被虐趣味は、叶わぬ望みと諦めていた恋が実った事で定期的に爆発するようになってしまった。

付き合い始めてすぐの頃はそれでも我慢し、一人でその欲求も発散していたのだが、それにも限界というものがある。

一松はある日、行動に出た。

何時ものように夜のお誘いを掛けたカラ松の隙をつき、初めにその体を拘束してどうした何でこんな事にと混乱する兄の目の前で、一松はやっすいAVのような言動で煽り、目の前で淫らに誘ったのだ。

結果は一松が計画していた通りに運んだ。

一松はカラ松にめちゃくちゃに抱いてもらうことに成功した。

計算外だったのは、予想以上にカラ松の素が荒々しかったことだろうか。

カラ松の本来の姿を見事暴き出せたは良いが、後ろを慣らして自分でそこを割開いて見せていなければ一松は一生ものの持病を抱る事になっていた事だろう。

痔は辛いと聞く。

切れ痔にならずに済んで良かったと、荒々しい行為により、骨盤が開きすぎて足腰がまともに使えなくなってしまった一松は、青ざめながら泣いて謝る兄の顔を見ながら内心酷く安堵した。

それから三日間は布団の上の住人と化し、一週間経っても歩くたびに腰に違和感を覚える結果となった一松だったが、彼の性癖的には辛いがむしろ最高のご褒美と言えるけっかだった。

今でこそ普段はアレなカラ松だが、元々は短気で喧嘩早い性格だった。

中学の頃にそれが原因で兄弟に飛び火が散り、体のどこかしらに怪我をこさえて帰ってきた兄弟たちの姿を何度も目撃し、カラ松はそんな自分の事を酷く咎めた。

それからなるべくキレないようにと短所の改善に努め、結果ああなってしまったのだ。

短気でキレやすいのは周りの言葉を深読みしすぎるせいだ。ならば深読みなんてしないように勤めればいい。

言葉にされたありのままを受け止めて、意味がわからない事は適当に受け取って自分なりに解釈してしまえばいいのだ。

悪い方向にあんて捉えず、全て自分の都合の良いように。

そんな考えが、高校に入って興味を持った演劇部での経験と合わさり、ちょっとアレな感じになってしまった。

だが、性格なんてものは例え繕えたとしても本質的な部分までは変えることはできない。

理性が飛んでしまえばそこで逆戻りだ。

それが一松とカラ松の夜の事情であった。

カラ松は兄弟の事を何よりも大切に思っている。そして、一松の事をその中で一番に想っている。

故に一松の事は傷つけたくないとあまり強く出られず、拘束されても理性がきいている内は拘束を破れなかった。

それが、何度も続くその行為に、毎度一松が傷つくのを嫌ったカラ松は、ある日、とうとう一松からの高速から逃れ、一松から逃げた。

抱かれるのは良いが、お前を傷つけてしまう行為は嫌だと頭を下げて。

それから何度も抱かれる事に失敗した一松は決意する。デカパン博士に理性を簡単に飛ばす薬を作ってもらうのだ。

目からはまるで涙腺が壊れたかのように涙が溢れ出し、鼻からは息が出来ぬ程に醜く鼻水を垂れながした。

普段ならば体裁を考えてそういう時は涙を拭うし、鼻水だって何かで拭き取ったりするが、激しい行為に鼻水がなくたって鼻で息をする余裕がない一松は、始終を口を開きっぱなしの状態で、呑み込むことのできない唾液がそこからダラダラ顎を伝って布団の上に零すしかなかった。

理性が飛んで嬌声しか出せなくなってもその行為は終わることがなく。

一松は何度も絶頂し、脳焼き付くす勢いの快楽は、何時しか一松の意識を白い世界へと誘った。

白目を向き、精液ではなく潮を噴いて体の痙攣が収まらなくなって漸く、カラ松は正気を取り戻した。

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【嘘吐き次男坊】or【松野カラ松の穴だらけの幸福論】

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>「本文メモ」

 周りは俺を見て「イタい」と口にする事が多いが、俺にはそれがよく分からない。

 「イタい」とは普通、相手を傷つけてしまった時に相手が口にする言葉だろう。

 でも周りが俺を見て「イタい」と口にする時は、決まって俺に呆れたような顔か、苛立ったような目を向けてくる。

 おそ松兄さんや比較的に笑いながら俺を見て「イタい」と言う事も多いが、そんな反応を返してくる人はどちらかと言うとごく少数だ。

 俺はどうすれば良いのだろうと何度か兄さんにも相談に乗ってもらった事もあるが、その度に兄さんは「お前はお前だろ?」と言って、現状打破の参考になりそうな事は言ってくれた試しがない。

 でも、その言葉に毎度救われているような気がするのも確かだ。

 やっぱりおそ松は凄いなと、照れくさくてとても口には出せないが、何時もそう思っている。

 けど違う、違うんだ。俺が本当に求めているのはそんな言葉じゃ、そんな言葉じゃない……

>次ページ

「ホエホエ……もう一週間ダスか。時が経つのは早いダスなぁ」

「あぁ、毎週申し訳ないが……今週も頼むデカパン博士」

「もちろんダス。薬は昨日の内に用意を済ませてあるダス。君の方に問題がなければ何時でも大丈夫ダスよ」

 人のいい笑みを浮かべてそう言ったデカパン博士に、カラ松は軽く頷いてからデカパン博士の背後にあった部屋に入った。

 部屋の中には壁一面に透明なガラス瓶がずらりと並べられており、その瓶の約半数には色取り取りのビー玉にも似た、キラキラ輝く何かが入っている。

 部屋に入って数秒、それを眺めたカラ松は、次の瞬間にはクスリと寂しそうに笑ってこう言った。

「やっぱり忘れたくはないよなぁ」

>次ページ

 俺は兄弟が好きだ。「好き」の上に「大きい」を付けて大好きと言っても良い。

 もちろん母さんや父さんの事も好きだぞ。

 でも、それとはまた違った次元で兄弟の事は好きなんだ。

 六つ子である俺たちは元は一つの存在だった。だからだろう、意識してなくてもふとした瞬間にそれがどうしようもないほど実感できて。

 自分は一人じゃない、みんなが俺で、俺がみんななんだって。

 そう想うとさ、もう兄弟の事が自分の事のように大切で、いや、自分の事以上に大切で。もう、本当に好きで、好きで好きで、愛しくて仕方なくなるんだ。

 けど、俺はそんな兄弟たちにある隠し事をしている。

 この事を知っているのはデカパン博士とチビ太くらいだ。

 それは、一人で隠し切るにはちょっと無理があって。

 でも大切な兄弟には迷惑掛けたくなくて。

 心配させたくなくて。

 俺の兄弟はみんな優しいんだ。

 口では素っ気ない態度をとっても、本心では相手を気遣ってる事も多い。

 そんな兄弟たちに心配なんて、次男で皆の頼れるお兄さんであるべき俺が掛けるべきじゃないだろう?

 だからさ、コレは言えないんだ。

 言っちゃいけないんだ……

> 

 俺は一週間定期に、記憶をなくすようになってしまっただなんて。

>次ページ

どうやら、俺の頭はイカレているらしい。

 その事に気がついたのは、俺たちが高校を卒業して進学するでも就職するでもなく、兄弟仲良くニートな暮らしを始めるようになった頃からだった。

 気が付いたら、見に覚えのない傷が体に出来ていることが頻繁になった

「あんな酷い仕打ちされたのに」

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「設定」

 松野家次男、松野カラ松にはある秘密がある。

 それに初めて気が付いたのは、カラ松が高校卒業してしばらく経った後の事だ。

 ウチは決して家計に余裕のある方でじゃない。

 そんな中でも父と母は弱音一つ吐かずに兄弟全員を小中高と通わせてくれた。

 その育ての苦労が、知りたくもないけれど身にしみて分かるだけに、高校卒業後の進路に兄弟全員、両親には「進学したい」ととても言い出せず、まぁ、進学なんてしなくても人生なんとかなるだろうと皆「就職」を希望して高校を卒業した。

 それから暇な時間を見つけては就職先を求めて兄弟全員が出歩く

出来てしまった秘密で、その事について知っているのは、当時助けを求めて咄嗟に駆け込んでしまったデカパン博士だけである。

一週間という期限でカラ松が覚えられる事は限られている。

いや、限られているというよりは、一週間経つとその間に経験した記憶のいくらかを次の週にはカラ松の記憶から抜け落ちてしまう。

それにカラ松が気が付いたのは、高校の卒業式を終えて丁度一ヶ月が経った頃だろうか。

カラ松はある日を境に、ぷっつりと自分の中に抜け落ちている記憶があることに気がついたのだ。

高校を卒業する前までの事はなんとか覚えている。

しかし、それから数日後の事を思い出そうとしても、カラ松は何一つ思い出せない状態になっていたのだ。

松野家は六つ子と言う世にも珍しい家庭事情でお金にはあまり余裕がない。

それを家族想いなカラ松は気にして、昔から度々お世話になっていたデカパン博士にその事を相談してみた。

何故そうなったのか原因までは分からなかったが、どうやら、カラ松は高校を卒業して数日経った頃から、丁度一週間周期でその間に経験した記憶をなくしている事が分かったのだ。

この事がバレたら何だかんだと言ってもみんな家族想いな兄弟たちだ。

家の財政状況の事なんてお構いなしに病院へ何だと言い出してしまうかもしれない。

ここまで育ててくれた母の苦労ですら考えたくはないと思っていたカラ松は、そんな事態を想像してしまって慄いた。

自分のためだけにコレ以上大好きな母に苦労を掛けたくはないと。

その為には、兄弟たちに自分のこの状態を知らせる訳にはいかない、悟らせるわけにはいかないと言う結論に至った。

だが現実問題、一週間ごとにまるっとそれまでに蓄積した記憶全てをなくしてしまう現状を、毎日寝食共にする兄弟たちに隠し通すなんて不可能だ。

そこで相談相手としてカラ松が選んだデカパン博士はカラ松にこう提案したのだ。

「ホエホエ…記憶を全部とまではいかないダスが、ほんの僅かで良いのならなんとか忘れずに済む方法があるダス」

――――詳しい話を聞くダスか?

薬でカラ松は一週間ごとに自分の中から抜け落ちてしまう記憶を、約一日分(24時間分)だけ選んで自分の中に戻すというデカパン博士の提案に乗る。

その薬は液状で、服用後二時間、体は眠っている状態でカラ松は夢の世界で自分の記憶の選別を行う。

この一週間内に何があったのか、どんな事があったのか。

忘れない記憶を選別するのに設けられた時間は二時間だけ。

カラ松は、どうせ覚えていられる記憶に限りがあるのなら、その全てを兄弟たちと笑いあった記憶や楽しい記憶で埋め尽くそうと決めた。

覚えていられる記憶に限りがあるのなら、辛いことなんかよりはよっぽど楽しい方が良いじゃないか。

悲劇は嫌いだ。悲しいだけの人生が一体なんになる。

どうせなら楽しい記憶で自分の中を一杯にしようじゃないか。

からからからっぽカラ松。

元々からっぽな自分が、好きに自分自身を彩れるならむしろ喜ばしい事じゃないかとカラ松は笑ってデカパン博士の提案を受け入れた。

しかし、残しておく記憶の形を全て喜劇で、と望んだ為にカラ松は喜劇ではなく悲劇を演じる事になってしまった。

それはそうだろう。

幾ら嫌な事があっても、一週間後には全て忘れてしまうのだから。

兄弟たちに如何にキツく当たられたとしても、カラ松は一週間後にはその時傷ついてしまった事すら忘れて、自分の中に残っている楽しい記憶だけを見つめて、兄弟を叫ぶのだ。

あぁ、なんて悲しい喜劇を演じるハメになってしまったのだろうか。

カラ松はその日、幼馴染に身代金目的で誘拐され、兄弟たちに見捨てられただけに飽き足らず、ヘタを打てば殺人にまで発展しそうな怪我を実の兄弟に負わせられ、その後家の前に放置された。

それにカラ松は大層傷つき、二日後、親切なオジさん、名前を聖沢庄之助と言うらしかったが、に拾われ病院退院後、自分の事を忘れて五人だけで仲良く夕日の中を歩く後ろ姿を見て涙までしたと言うのに、更に数日後にはその全てを忘れて兄弟への変わらぬ愛を叫んでいるのだから。

しかし、幾ら記憶からなくなってしまったといっても、一度負ってしまった心の傷が癒えるわけでもない。

それに気付かず、気付くこともできず、カラ松は幸せな記憶だけを見て兄弟への変わらぬ愛を今日もより一層深めて笑うのだ。

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【綺麗で透き通った空っぽの心】

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>「本文メモ」

 コロン コロン コロン……

 目の前でそんな軽い音をたてながら、透き通るような拳大の青い球体が俺の体から出てきた。

「……え」

 そして気が付いた。

 俺の中で何かが一つ、欠けてしまったかのような感覚に。

「それは君の心ダス」

「俺の心?」

「そうダス。調べてみたところ君の体」

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【表裏一体のこの世界】

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>「本文メモ」

あぁ、なんて愚かで哀れな生き方なんだろう。

 認めたくない現実は笑って受け流して。

 全部全部自分の都合の良いようにだけ受け取る。

 そして、目の前に差し出される絶望は絶望ではなく希望なのだと、俺は自分を誤魔化して喜ぶんだ。

 きっと大丈夫。俺は信じてる。

 俺たちは誰ひとり欠けちゃいけない、仲良し六人兄弟だ。

 みんな大切だから。俺は好きだぞ。ちゃんと分かってる。

 例え酷いことを言われたって、例え酷い事をされたって。

 それが皆の本音だなんて思ってないから。

 安心してくれ。俺はそんな事で傷ついたりしない。大丈夫。平気だから。

 幾ら嘯いてみても。幾ら心に嘘ついて笑ってみても。

 本当は気が付いていた。

 そうやって笑ってる仮面の裏側では、いつだって小さな痛みを訴えて涙を流している自分がいた事を。

 希望を自分なり掲げて、それが自分の中で音を立てて脆く崩れ落ちていく時、希望は色のない空っぽな絶望に入れ替わる。

そうやって信じる気持ちが空回りした時は、希望と絶望は表裏一体で、本当はどっちも同じなんだって、そう思えばいつだって少しだけ救われたような気持ちになった。

ーーーー空っぽカラ松。だからお前は空っぽの出来損ないなんだ。

誰かが記憶の中で嘲笑う。

 なんで何時も上手くいかないんだろうな、なんて空を見上げながら笑っても、笑えているのは顔だけで心は何処までいっても空っぽ。

これじゃ本当に空っぽカラ松だ。

休息が、欲しかった。

鈍いふりを続けるのだって思ってるほど楽じゃないんだ。

だから少しだけ、休める時間が欲しかったんだ。

周りは俺を指差してイタイと言うが、俺の痛みには誰も気付こうとはしてくれない。

心の何処かで涙を流す自分に気付かないフリをして、俺はそんなみんなに笑顔を返す。

少しだけそれに寂しさを感じても、気のせいだと思い込めばそれでおしまい。

そうしていく内に、気が付けば更にイタイと言えるのだろうか

それに比例しているのか、俺の言動も

いつからか、俺は虚構の世界で生きていた。

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