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​白 銀 の 戦 慄

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【るろ剣】剣路が父、人斬り抜刀斎の過去へ

  • 執筆者の写真: siversou
    siversou
  • 5月1日
  • 読了時間: 2分

こちらも目が大きいノート1ページ分に書いてあった書き散らしです。

毎度恒例のもったいない精神供養でございます。

ちゃんとした小説で読みてぇえええ。



 白い梅の花が浮かぶ。

 鼻につく匂いは胸の痛みを作りあげ、血に濡れた女の顔を思い浮かばせるには十分過ぎる。

 あたり一面に広がる雪景色。


 血に濡れた赤い雪と白い雪の男は、その中にあって愛するものを自分の手で殺めた現実に向き合おうと、長い間その場に女を抱えたまま膝をついていた。




*****



「わかんないよ、父さんの考えることなんて……」


 母さんの言った「父さんの考え、貴方にも分かるでしょ?」という言葉に、俺は気がついた時にはそう返していた。

 俺の返答が意外だったのか、母さんはそれを聞いて二の句が告げなくなっていた。

 昔からそうだった。母さんはすぐに表情が変わるから、何を考えているのか大抵のことはすぐに理解できた。

 そんな母さんとは反対に、父さんの考えていることなんて、これっぽっちも理解できたことなんてない。


 父さんは昔凄い剣客だったらしい。でも、俺は父さんの実力というものを知らない。

 だから、父さんのことを周りがいくら凄いと評価しても、俺はそれが信じられなかった。

 昔の父さんを知るものはみな口々に言う。

 父さんは「誰よりも強く、誰よりも優しい」のだと。

 俺は父さんの仮面のような笑みが嫌いだった。

 その笑みが、父さんの凄いところなんだって、みんなは言う。

 意味がわからない。

 別に、父さんが嫌いなわけじゃない。

 父さんも母さんも、どっちも同じくらい大好き。でも、父さんの凄さを身近で感じたことのない俺は、父さんのその笑みが、まるで何かを誤魔化そうとしている空っぽな顔に見えて




これは中々にシリアスな始まりのメモでしたね。

まぁ、るろ剣なので納得なのですが、問題は続きがないところですよね。

続き、どこでしょう。

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