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​白 銀 の 戦 慄

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  • 執筆者の写真siversou

[アイドリッシュセブン]二階堂大和について

TRIGGER、十龍之介の場合

 え、大和君?

 そうだね、大和君はIDOLiSH7の子たちみんなのことをよく考えて…いや、よく想ってる心の温かい子、かな。

 IDOLiSH7の中じゃ確かに彼が一番の年長さんだよ。

 だからかな、大和君はいつも、みんなの"お兄さん役"を頑張ってるのが分かるんだ。凄いよね。

 でも、そんな大和君も俺にとってはIDOLiSH7の子たちと同じ後輩の一人だ。

 彼のことは他の子と同じように、弟のように思ってるよ。



Re:vale、千の場合

 ん?なに、大和君についてどう思うかって?

 そうね…大和君の演技力は、天才の域にあると僕は確信してる。

 僕は感覚でわりと演技しちゃうとこがあるんだけど、大和君は頭で考えて、理屈を理解しながら、感覚でも役を作って取り込んじゃうんだ。

 世間でよく言われてる憑依型とも似てるんだけど、彼の演技、僕は憑依型とはちょっと違うんじゃないかなって思っててね。

 彼は、役を頭で理解してから作り出しちゃうんだ。その演じる人物像を。

 そして、自分の中で作り出した人物像から、表情や仕草なんかを、感情を想像して、自分と重ね合わせて感覚で掴んじゃう。

 だからね、憑依型というよりは仮面型って言えばいいのかな?

 大和君は自分の上に、演じる役を被せちゃうんだ。

 そうそう、すっぽりとね。彼自身の顔を全部覆い隠して、そこに役を張り付けちゃう。

 だから、大和君は何かを演じてる間でも二階堂大和は捨ててないんだよ。僕たちを圧倒する演技の下、仮面の下にはちゃんと、彼は生きてる。存在してるんだ。

 憑依型みたいに、彼自身が例え一瞬の間でも、そこからいなくなってしまうわけじゃないんだ。

 ……たまに、その仮面を外し忘れちゃうことがあるみたいだけどね。

 その仮面が自分自身だって、大和君が勘違いしたままそれを残しちゃってると大変なことになっちゃうよね、ほんと。まぁ、大変なのは大和君自身じゃなくて、それに振り回されることになる周りの人たちになんだろうけど。

 でも、僕はね、それを大和君にはあまり自覚させたくはないと、そう思ってるんだ。

 ……うん、そうだね。普通は、自覚させようとするのかもしれない。

 でもほら、僕ってこれで結構、自分勝手だから。

 だからこれは僕の我が儘。大和君にあれを自覚させたくはないよね。

 大和君が仮面を外し忘れちゃってたら、誰かがそっと、気が付いた時にでも外してあげればいいんだよ。

 彼、あの悪人面をあれでかなり気にしてるんだけど、彼自身はわりと繊細というか、意外に小心者だから。

 それに、あの子は自分じゃ分かってないかもしれないんだけどね、とても、いい子なんだ。

 冷たい人間振りたい時期もあったようだけど、それもどこか中途半端だったしね。


 実は、大和君の知り合いと僕も知り合いでね。

 その人と大和君、少し前まで色々拗れてたんだ。その間、彼はずっとその人に冷たく当たってるつもりだったんだろうけど、冷たくなりきれてないから、あの人も大和君の優しさにまた心を痛めてた。

 まぁ、正直に言っちゃうと、悪いのは全部その人のせいで、大和君はなんにも悪くないと僕は思ってるんだけど。


 大和君って、ほんと、優しくてとても良い子なんだよ。

 だから君も、そんな彼が愛してやまない、僕たちの後輩IDOLiSH7を、どうか見守ってあげてね。



ZOOL、棗巳波の場合

 二階堂さん…ですか?

 そうですね、想像していたよりも随分素直で、情に厚い…というより、一度懐に入れた人たちにはとことん甘くなる、なんだかからかうのが楽しくなってくる感じの、そんなかわいいお兄さんでしたよ。

 役者としての二階堂さんと、役者ではない時の二階堂さんはギャップ?って確か言うんでしたか…?

 それが凄くて、二階堂さんのそのなりきれる性格の振り幅の大きさは、ある種危ういとこもあるんですけど、役者としてはそれも才能の一つ。

 素直に凄い人だなって、そう思わされました。

 プライベートですと、そういった二階堂さんの性格は彼自身もそうなんですけど、彼の周りにいる人もやきもきさせられるでしょうね。

 でも、二階堂さんって素直じゃないようでいて、実はとても素直な、……そうですね、少し反抗期の入った、天の邪鬼な少年。そんな性質なので、周りの人はそんな二階堂さんのことを、ついつい見てしまう。放っておけないのではないでしょうか。

 二階堂さん自身、撮影現場で少しの間一緒に過ごしただけの僕でもかなりのお人好しだって分かってしまいましたし。

 他の共演者や監督、カメラマンさんや照明さんに対する細かな気遣いとか、私も見習いたいなって思いました。

 そんな彼の性質もあって、二階堂さんは無意識に多くの人を安心させるような、頼ってしまうような、放っておけない…人が知らず知らずに寄っていく、そんなタイプの人だと思いますよ。



ZOOL、亥清悠の場合

 あいつは、ある意味俺の目標像だ。復讐はやっぱり、やるべきなんだ。あいつの出てるドラマを日本に来てから見た。

 あれを見て、やっぱり復讐はやるべきだって、仕返しはするべきなんだって、自分が間違ってないことを再確認できた。

 だから絶対、俺は俺のやり方で九条天を負かしてやる。

 ずっと信じて、ここまできたのに。失敗だったと言われた。俺の何年もの努力を、失敗の一言で終わらせた。それを、後悔させてやるんだ。

 俺は間違ってない。俺は間違ってなんかなかった。俺の努力が無駄だったなんて、婆ちゃんに心配までかけて、何年も会わないで、婆ちゃんのためにって頑張ってきたのに、婆ちゃんは倒れて俺の努力も失敗って言われたんだ。

 あいつ、二階堂大和が演じてた復讐鬼のように、俺だって復讐してやる。

 認めさせてやるんだ。謝罪一つで許せるほど、俺の人生は軽くない。

 それを教えてくれた、勇気をくれたあいつには、まぁ、感謝してやってもいい。

 【mission】の終わりはなんか後味悪かったけど、【ネメシス】は良かった。面白かった。俺、【ネメシス】結構好きなんだ。

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