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​白 銀 の 戦 慄

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[銀魂]【無から】03.印と誓い

  • 執筆者の写真: siversou
    siversou
  • 2024年1月27日
  • 読了時間: 3分

連載していたけれどもサイト移転際に移動させなかったシリーズ

【無からの始まり】



人とは愚かなものだ。

己の身のため、なんのいわれもない者を傷つける。

それが純粋なればこそ、より深く傷ついてしまうもの。

それにすら気付けぬほど、今の世は、人の世は哀れなものか。


「・・・・・銀時」


銀色に鋭く輝くその髪。

それには白なんかに合わない。

何も持っていない、何も色が無い白なんかより、小さな光を反射し、何処か儚げで、それでいて安らぎのある銀色の方が、この子には合っている。

そして、今は何も無いあなたが、これからの時を、あなた自身の時を、無事に、過していけるように。


「・・・・・・ぎん・・と、き?」

私の言葉をゆっくりと呟き返しながら私を見つめ返す瞳には、困惑の色が色濃く浮かんでいた。


「あなたの色は銀です。そして、これからの時を、あなた自身が生きていける様に。あなたの名前は・・・・銀時です」

「ぎん、とき・・・・・!」


そうです。

あなたは銀時。

けっして鬼の子などではない。

れっきとした、人の子なんです。


鬼は名前を貰っただけで、そこまで目を輝かしませんよ?

今のあなたの顔が、その証拠です。


「あなたは・・・・・れっきとした人の子です」


今の言葉がそれほどまでに嬉しいのですか?銀時。

目が輝いていますよ。

表情こそ変ってはいませんが、感情と言うものは人である以上に無くなりはしません。

失う事は無いのです。


人の心とは不思議なもので、心を失ったと思う者でも、必ず付いて回る。

その身滅びぬ限り、感情と言うものはなくなる事が無いのです。


けれど、あなたはまだ、その心が乏しい。

感情というものがえらく希薄だ。

私の手で、少しでもそれを変えてあげたい。

人間としての幸せを、私はあなたに感じてもらいたい。


「あなたは今日から・・・・・私の子です」

「・・・・・・・・?」


今はその意味が分からなくても良い。

いつか、あなたは嫌と言うほどわかるでしょうから。

私が、あなたを生まれてきて良かったと感じさせる。




――――――――――銀時――――――――――




あなたの名前は、私があなたに贈る印です。

あなたの名前は、私が神に捧げる誓いです。


私があなたに贈る印。

それは、あなたが人であることの印。

私が神に捧げる誓い。


それは、必ずあなたに幸せを感じさせてみせるという私なりの誓い。

だから覚えておいてください。


「あなたは、人の子です。鬼ではなく人、鬼の子である必要なんか無い」


そして・・・・・・


「人の子は、誰かに一人には必要とされているものなんです。あなたを毛嫌いする者がいる中でも、あなたを必要としている者がいる。そして、あなたには私がいます。私が、あなたを必要としています」


今はまだ、私の言っている意味が分からないでしょう。

いや、あなたは私が何を言っているのかすら、理解はしていないでしょう。


けれど、いつか分かる日が来る。

私が今言った安い言葉などではなく、

あなたの身で、心で、

あなたはいつか必ず・・・・・理解してくれるでしょう。


そうなるであろうと、私は確信を持って言える。

あなたは、酷くおぼろげで、優しい子なのですから・・・・・・・・・・

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