連載していたけれどもサイト移転際に移動させなかったシリーズ
【逆行の記憶】四話
(なんだここは? てかこいつ等何? 殺気は感じねぇーけどやっぱ俺を殺しに来たのか? てかなんで俺身体でかくなってんの?)
じっと自分を睨んでくる黒髪の男。その視線が気にくわなくて思わず髪の事を言った。
だがあいつ等はさらに自分の顔を睨んでくる。
(なんなんだよコイツ。こいつ等も俺のこと鬼とか思ってるわけ? それとも……)
ヤローは少し俯きながら一つ悪態をついた。
俺たちにではない、それに、ヤローは独り言のつもりだったのかもしれない。
「たく……またあいつ等金で雇った奴らで俺を殺そうとしたのか……どうせ風貌の事なんか軽くしか説明しなかったんだろうな……」
その呟きはひどく悲しみを帯びているように感じた。それからヤローは溜息を軽く漏らしながら周りを確認。
後に、俺たちに聞いてきた。
「ここ何処? あんた等が俺をここに連れてきたわけ? 天人だらけって事はどこかの星か? 一体いくらで俺を殺しに来るように言われた? 後なんで俺の身体でかくなってるわけ? あんた等なんか知ってんの?」
その顔はドッキリや冗談などではない、いたって真面目なものだった……
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