「ねぇ、銀ちゃん、あのデカイ家には誰が住んでるアルか?」 「あぁ? あぁ……あそこにはなぁ、毎日キャビア三昧、寿司に寿司をかけて食べてる奴等が住んでるんだよ」 「マジデか。ムカツクアルなぁ」 「まぁ、昔はこの国で一番偉い侍が住んでたからな」 「え? じゃあ今は?」 「今は……天人が来てからすっかり錆びついちまって、ほとんどの人間がその侍を護るのをやめちまったから、寿司に寿司でもかけなきゃ偉いってことを証明出来なくなったんだ」 「何かかわいそうな奴アルな。銀ちゃんも昔はその侍護ってたアルか?」 「まさか。興味ねぇよ。でも、そうさなぁ、昔はこの国で一番偉かったのに天人が来てからあんなになって。今じゃあこの国で一番かわいそうな侍になっちまったな」
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