ある場所に、決して表舞台には立たない銀がいた。
銀は昔、白とも呼ばれていた。
その後に夜叉とつけられて。
幼少の頃は鬼と呼ばれていた。
だが、ある者が鬼と呼ばれていた少年に、銀と名付けた。
そして、銀に護るという言葉を教えた。
それ以来、銀の護るべき者は決まった。
だが、その者は護るを教えたせいで、銀の前から消えてしまった。
銀はその者を取り返さんと、白夜叉と呼ばれるようになるまで戦場にいた。
夜叉はそんなことを気にはしなかった。
捕らえられたその者を取り返せれれば、それで良かった。
夜叉のそんな想いも届かず、夜叉の恩人は最悪な形でかえってきた。
夜叉は恩人の首を見た瞬間こう誓った。
復讐をしよう。
自分から、恩人を奪い高笑いをしているあの者どもに。
そして、表舞台で夜叉は輝くことはなく、裏の舞台で夜叉は輝いた。
さぁ、終わらない復讐劇を始めよう。
あの人がここにいない今、この劇は終わらない。
Comments