その日、銀時は朝から上機嫌だった。
冬将軍の足音が近付いてきた季節。朝、日の出が上がると同時に布団から這い出た銀時は、既に台所へ立っていた松陽に挨拶をして山に向かった。
村から山まではかなりの距離があったが、銀時にとってそれは大した距離ではない。
一年以上も前の経験、体験から、銀時はそこらの同年代と比べると並外れた体力を持っていた。だからというわけでもないが、松陽の家を出た銀時は、走って目的地である山へ向かった。
山についた銀時は川で魚をとる。
一匹、二匹……
常ならばこれだけでも良かったのだが、如何せん今日は特別だ。特別も特別、だから今日は銀時の機嫌もいい。
ついでだついで!
……三匹、四匹。
銀時はいつもより二匹多く、魚をとった。
あのバカ二人のために魚を用意するなんて、と。銀時は自分の心境の変化にくつくつ笑った。
魚を無事とり終えた銀時は、少しでも魚が不味くならないようにとその場で臓物を取り除き、頭から尾を縄で貫いて数珠繋ぎにした。取り出した臓物は土に埋め、松陽のいる家へと帰る。
誕生日なるものについて聞き、初めて経験する自分の誕生日にうきうきわくわくな子銀時の話を想像していた気がする。
魚は松陽、銀時と桂、高杉のもの。
普段はなしでもいいだろとなるところを、今日は特別な日だからと二人の分までとった銀時様かわいくね?
暗い話ばっかじゃなくて、たまにはこういうのも書きたくなったんだ。
なら続きを書いて完結させろやって話なんだけども。
これもかつて書き散らかしていたメモの一つだから。もうこの後どんな想像してたかも覚えてないから。
そんなこんなで不甲斐なく思うところもあれど、とりま今言いたいことは……銀時様誕生日おめでとぉぉぉおおおおおおおおお!!!!
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