top of page

​白 銀 の 戦 慄

シリーズライン.gif

【銀魂】生まれ落ちた日

  • 執筆者の写真: siversou
    siversou
  • 2025年2月14日
  • 読了時間: 2分

十行と少し程度のメモでしたが、銀時様が生まれた日の経緯、みたいな。

生まれてからどういう流れで屍を漁るようになったのか妄想しかけたメモの供養です。



 赤子の泣き声が響く。

 小さなボロ小屋に、たった今生まれたばかりの子だ。

 片手で持つには大きく、両手で抱えるには小さな桶の中で、赤子は泣いていた。

 鳴き声が赤子の口から漏れるたびに赤子の体は揺れ、その体に触れている桶の水も同じく揺れる。

 しかし、赤子の近くに赤子以外の人影は見当たらない。

 この世に生を受け、力強くそのせいを主張している赤子を残して、赤子の親はこの場より姿を消していた。

 いや、赤子が入っている桶の直ぐ傍には、横たわっている人の姿はあった。

 赤子と違い、生を主張しない、息をせぬ屍と成った姿が。

 その屍は他ならぬ、赤子の母親であった。

 難病の末、この世に赤男を産み落としてすぐに息を引き取ったのだ。

 父親は妻が命がけで産み落とした子を




ここでメモは止まっておりました。

この流れからすると、この短編での設定では赤子の出産を夫婦はともに乗り越えようとしていた。

そこで生まれてきた赤子のなにかに父親はその場から姿を消し、母親も赤子を出産して直に死亡。

父が先に消えたのか、母が先に旅立ったのかは定かでないものの、そのままボロ小屋に赤子は一人残される。

そこまでがここから読み取れる小説の設定ですね。

着地点としましては、そんなボロ小屋から響く赤子の鳴き声に誘われ、人なり動物なりが現れ、赤子を育てたのでしょう。

その後、死別したのか別離なのかはわかりませんが、赤子はいつしか一人きりで屍からモノを剥ぎ取って生きるように……

いやぁ、銀時様の過去は明かされていないからこそ、いくらでも妄想させていただくことができてたまりませんね!!

この明かすところと明かさないところのバランス加減が神すぎる。

空知先生、流石っす。


最新記事

すべて表示
【銀魂】万事屋よ永遠なれの桂

あのヅラが、万事屋よ永遠なれ時空で高杉みたいな衣装を着用していた理由について、らしくないなと思ったから書いてみたSS。 やっぱり自分は、万事屋よ永遠なれが好きなんだなって、これ書いててすらすら文字を紡げたので再認識するなどしましたよね。  逢魔が時。  光と闇が交わり、闇が世界を侵食しようとしているように映る、そんな不穏な一時。  男は燻(くゆ)る煙管からの色を追って空を見上げ、自嘲気味に口角を上

 
 
 
【銀魂】叶うことのなかったif

12日に投稿した「成人の日」SSの続編で、万事屋よ永遠なれ時空です。  数年前までは、ずっとこうやって変わらない馬鹿を続けられると思っていた。  それが前触れもなく急に終わってしまうだなんて、当時は想像もしていなかっただけに、時間が経ち、月日の経過以上に煤けて見える万事屋の室内を見て、神楽はぼそりと独り言ちた。 「どこに行ったのよ……ばか」  今年でもう、神楽も19を迎える。  今日で万事屋の主で

 
 
 
【銀魂】成人の日

新しい年を迎えども、酷寒のみぎり。  手足から冷えが襲い、心になんとも言えない寂しさを去来させる。  夜明けと共に定春に促されて万事屋を出た銀時は、江戸の朝早い人々の流れに紛れ、いつも行く散歩コースを辿っていた。  普段ならばあくせく働く町民しか見かけることのないこの時間帯。  しかし、今日に限ってはまだ少年少女の域を出ない若人たちが、どこか晴れやかな顔つきでちらほら出歩いているのを見かける。  

 
 
 

コメント


bottom of page