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​白 銀 の 戦 慄

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[銀魂]鋼に落ちた銀色、そしてジョイスティックの行方

  • 執筆者の写真: siversou
    siversou
  • 2023年1月1日
  • 読了時間: 3分

近衛 陸様のリクエスト希望小説、内容は【銀魂×鋼の錬金術師】のクロスオーバー。

初めは上記の内容として書き始めたのですが、鋼の錬金術師とクロスオーバーするにしても、アニメ一期のアニオリを基準にするか、原作でやるか迷いまくり、もう分からん!!!

となって、凄い序盤でくじけた書きかけ小説です。

申し訳ない、陸。 *** 「………………ねみィ」  珍しく万事屋のソファで一人寝そべっている銀時の呟きが、誰もいない万事屋の中で虚しくも零れた。  銀時は顔の上にジャンプを広げたまま顔を隠すようにし、そのくせさっきまでソファの上で熟睡して頂けはあり、意識だけはしっかりしてしまっているものだから、今は自分一人であるという事実に、暇で暇で仕方が無い。 「つーかもう四時だぞ。なんで神楽の奴帰ってこねぇんだよ。新八は・・・・・良いとして、アイツがいねぇとろくに晩飯の相談も出来ねぇじゃねぇか。……たくよぉ!」  しばらく一人ジャンプの下でぶつぶつ言っていたかと思うと、銀時はジャンプを片手で支えながら勢い良く体を起こし、頭をガシガし掻き毟りながらソファから腰を上げる。  ファァァァァァ………ん、ウゥゥンっしょっと!  大きな口をあけ欠伸を溢し、背中をエビゾリにして伸びをした銀時は、着物を羽織っていない右手で開いた胸元に手をいれ、寝起きでムズムズする体を掻きむしる。  そして銀時は、片手を服の下に滑らせているままの姿で、自分の家の冷蔵庫に一体今は何があったのかを確かめに、キッチンへと向かった。 (確か俺の非常食とチョコに水あめ・砂糖、それに神楽の酢昆布と卵・茶葉はあったよな……)  そう薄ぼんやりと、今我が家にあろう食材を寝起きの頭で思い浮かべ、銀時はキッチンへ続く襖に手を掛ける。 (この食材で出来るのは……スイーツくらいだな)  銀時はそんな事を思いながらも、ようやく手を己のうちから抜きとり、ゆっくりと膝を曲げ屈みながら冷蔵庫の取っ手に手を掛けた。  ガサゴソ… ガサゴソ… 「ん? なんだ、ハムあるじゃねぇかハム! コレでハムエッグが出来るなっ。うし、今日の夕飯決まり」  先程まで眠たそうな顔をしていたのだが、冷蔵庫の中に見つけたハムの存在でその顔を嬉々と変貌させる銀時。  単純だ。小学生の子供並に単純だ・・・・・・  多少銀時の単純さに目を見張るところはあるが、神楽が帰ってくる前にチャッチャと飯の用意でもしておくかと、また世の中の母親を代表するような考えと共に、銀時は冷蔵庫の中を見るために曲げていた膝を伸ばす。 (神楽にはハムを二枚、俺にはハム一枚に砂糖でもかけるか……)  今晩の夕食メニューを考えつつ、銀時はハムエッグを作るためガスコンロへと近付いていく。 (飯は……今日はもう仕方ねぇよな)  白飯が無い事を知ったら、おそらく神楽が黙ってはいないだろう。  だが、そこはもう仕方ないだろうと勝手に自己完結し、ガスコンロへ近付くためまた一歩足を踏み出す。  だがここでふと、銀時は妙な浮遊感に襲われてしまった。  まるで空から地面に落ちているかのような、そんな浮遊感を………… 「……って、え? えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??」  気付けば足元には白い異次元空間が開いており、銀時は驚愕の悲鳴を上げながらも、あっという間にその白き異次元空間へと呑み込まれてしまった。  ガラガラ・・・・・・・…… 「ただいまヨー。銀ちゃん今帰ったアル。早くこの神楽様に夕飯の用意を・・・・・・・銀ちゃん?」  神楽が帰って来た万事屋には、何故かキッチンにハムが一袋転がっているだけで、人の気配は嘘のように消えていた。


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